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NEC、仮想デスクトップ環境への対応などを行った顔認証PCセキュリティソフト「NeoFace Monitor」新版

 日本電気株式会社(以下、NEC)は22日、顔認証エンジンをベースとしたPCセキュリティソフト「NeoFace Monitor」のパッケージ版について、仮想デスクトップ環境への対応範囲拡大やセキュリティ機能の運用性向上など強化した新バージョン「NeoFace Monitor V7.1」を販売開始した。

 新バージョンでは、仮想デスクトップ環境への対応について、従来のMicrosoftリモートデスクトップサービスに加え、VMware HorizonやCitrix Virtual Apps and Desktopsのサービス利用環境でも、手元PCのカメラを利用したリモート接続先の仮想デスクトップOSへの顔認証ログオンを実現した。

 さらに、仮想デスクトップ上のアプリケーションに対して、アプリログイン代行認証機能によるシングルサインオンも可能にした。また、手元PCと仮想PC間のネットワーク通信経路上の認証データを軽量化し、多数の利用者が同時接続する大規模環境や狭帯域の通信環境への対応を強化した。

仮想デスクトップシステムにおける顔認証OSログオンイメージ

 各種セキュリティ機能では運用性を向上し、利用環境に合わせてセキュリティの強度を高められるよう強化した。アプリログイン代行認証機能では、管理者が特定のアプリケーションにおいて顔認証適用の必須化を行えるよう、登録権限の管理を強化した。

 顔認証が使用できない場合の代替認証手段として用意しているワンタイムパスワード機能では、入力失敗許容回数やログオン可能回数を設定できるようになり、ネットワークが利用できない場合にあらかじめ保持した情報で認証するキャッシュ認証機能では、保持した情報の有効期限を設定できるようになった。

 また、ログオンや画面ロック解除で顔認証を利用する際、自宅や職場など場所によってPC内蔵カメラや大画面の拡張ディスプレイに付随するカメラを使い分けることや、タブレットPCの前面、背面カメラを使い分けるなど、管理者権限を有していない利用者でもカメラを切り替えられる機能を新たに追加し、利便性を向上した。

 NeoFace Monitor V7.1(パッケージ版)の提供開始日は4月中旬。希望小売価格(税別)は、ソフトウェアの「NeoFace Monitor V7 クライアント用-i/SW(i配信、ライセンス無)」が1000円、ライセンスの「NeoFace Monitor V7クライアント用-i」が1台1万4500円から、保守パックの「保守1年更新 NeoFace Monitorクライアント用-i」が1台2600円から。販売目標は3年間で600社20万ライセンス。

 NECでは、NeoFace Monitor V7.1(パッケージ版)の強化および、利用者の利便性・運用性を強化し、既に提供を開始している新バージョン「NeoFace Monitorクラウド版R1.4」と合わせて、顔認証への市場ニーズに対応し、企業・自治体の業務効率化に貢献するとしている。