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コージェントラボのAI-OCR「SmartRead」、データ化後の確認・修正作業を効率化する「スマートベリファイ」機能を提供

 株式会社Cogent Labs(以下、コージェントラボ)は22日、AI-OCRソリューション「SmartRead」において、読み取り結果の確認・修正プロセスを効率化する新機能「スマートベリファイ」を提供開始すると発表した。

 SmartReadは、さまざまなドキュメントからAIによって正確に情報を抽出・データ化し、ドキュメント処理を効率化するサービスで、コージェントラボでは、IDP(Intelligent Document Processing:高度文書処理)ソリューションとして展開している。

 このSmartReadでは、99.2%の精度でAIが文書の自動認識・読み取りを行ってくれるため、データ入力作業の省力化を実現できるというが、AI-OCRにおいて100%の文字認識精度を実現することは現実的に不可能なことから、人の目でOCR結果を確認する必要があり、この確認修正の工程をいかに効率化できるかが、文書データ化における業務効率向上の鍵を握っているとのこと。

 そこでコージェントラボは今回、SmartReadの確認修正機能を、AIを用いた新機能「スマートベリファイ」として刷新した。同機能を利用すると、一定水準で確信度が高いとAIが判断した読み取り結果については一括で確認済みにでき、利用者は、確信度が低い読み取り結果の確認や修正に集中できるようになるという。

 同社が実施した検証では、スマートベリファイを用いると、手入力と比較して約90%、スマートベリファイなしと比較して約50%、データ化作業時間が削減されたとのこと。また利用者は、画面上のボタンにカーソルを合わせるだけで、どの項目が確認済みの対象になるかを視覚的に確認できるため、スマートベリファイ機能を使うか否かの判断を事前に行えるとしている。

 さらに同機能以外にも、確認・修正プロセスをより迅速化すべく、さまざまな機能強化を行った。

 まず、読み取り文書の種類や目的に応じて、2つの確認方法から選択できるようにした。1つ目は「読み取り項目ごとの確認」で、文書内の各読み取り項目およびその結果が画面右側にリスト表示され、アクティブ(入力可能状態)なフィールドが常にリストの最上部に表示される。

 読み取り結果に問題がなければEnterキーを押すだけで確認済みになり、次のフィールドがアクティブになるが、アクティブなフィールドは常に最上位に表示されるので、利用者は視線を移動させる必要がなく、作業時間の短縮やエラーの削減が期待されるとしている。

 2つ目の「文書レイアウト上での確認」。各読み取り項目を個別に確認するのではなく、文書全体を素早く確認したい場合は、文書レイアウト上に読み取り結果を重ねて表示できる。こちらは例えば、数値表など、多くの情報を含む密度の高い文書の確認に適しているとのことだ。なお、読み取り結果はレイアウト内の文字のすぐ上に配置され、0(ゼロ)とO(オー)、I(アイ)とl(エル)など、混同しやすい文字を区別しやすいフォントを使用するなど、視認性に配慮しているとした。

 なお、文書レイアウト上の読み取り位置にマウスを移動させると、その読み取り結果をツールチップの形で表示させることも可能。こちらの機能は、読み取り項目が非常に小さいか、互いに近接していて上述の重ね表示を使用できない場合や、特定の読み取り項目だけを素早く確認したい場合に便利としている。もし読み取り結果の修正が必要な場合は、その読み取り箇所をクリックすると入力フィールドが自動的に表示され、任意のテキストを入力可能だ。

 このほか、操作性を向上させるために、文書レイアウトやリストの表示サイズを自由に変更可能にしたり、文書レイアウトの拡大/縮小のショートカットキー操作を行えるようにしたり、確認済み/未確認のフィールドの色分け表示を可能にしたり、といった強化も行っている。