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SCSK、SAP S/4HANAを中核に社内外のデータを統合するデータ活用基盤「Add-Value for Insight」を提供

 SCSK株式会社は29日、SAP S/4HANAを中核に社内外のあらゆるデータを統合するデータ活用基盤「Add-Value for Insight」を、12月に提供開始すると発表した。経営層から工場や営業といった現場の従業員まで、誰もがタイムリーにデータを活用する「データドリブン経営」の実現を支援する。

 Add-Value for Insightは、SAP S/4HANAを中心とする基幹システム「SoR(Systems of Record)」と、CRMなどの顧客接点を担うシステム「SoE(Systems of Engagement)」のデータをシームレスに連携・統合して、インサイト(洞察)を得るための分析活動を支援するデータ活用基盤「SoI(Systems of Insight)」を提供する。

Add-Value for Insight サービス構成

 インフォマティカ・ジャパン株式会社(以下 インフォマティカ)のデータ管理ソリューションと、高い安定性とスケーラビリティを確保するGoogle Cloudを組み合わせたデータ統合プラットフォームで、SAP S/4HANAや周辺システムから、データマネジメントプラットフォーム「Informatica Intelligent Data Management Cloud(IDMC)」によりデータを収集して、Google Cloudに蓄積し、インフォマティカのデータカタログでデータを管理する。

 さまざまな形式のデータを収集・抽出・変換・格納し、それらのデータをカタログ化。社内に散在するすべてのデータを一元管理することで、データのサイロ化を解消し、データの収集と加工に要する時間を短縮するとともに、全社横断的にどこからでも容易にほしいデータを発見し、分析・活用することを可能にする。

 インフォマティカのデータマネジメントソリューションと、Google Cloudのサービスを検証済みモデルとしてテンプレート化しているため、一から環境構築・検証をする必要がなく、データ活用基盤を短期間・低コストで構築できる。クラウド基盤はGoogle Cloudを採用し、データウェアハウスやSAPデータ活用テンプレートなど、多種多様なデータの活用を支援するサービスをそろえ、SAPの複雑な構造データを扱いやすい形式に変換し、データ分析での活用を容易にする。

 SAP S/4HANAをはじめとして、多種多様なシステムに接続できるインフォマティカのコネクタを備えているため、社内外のさまざまなデータを迅速に収集・抽出・変換・格納する。これにより、データの収集と加工に要する時間を短縮し、新たに導入するシステムにもいち早く対応できる。

 蓄積したデータは、インフォマティカのデータカタログを使って、データの所在や意味からデータを見つけやすい状態にすることで、目的のデータを探索する時間を削減する。また、データ項目レベルで、システムを横断するデータの流れを追跡することで、データの所在を確認できる。

 データの品質・傾向を把握し、すぐに活用できるデータかを確認することも可能。これにより、分析に利用したいデータの発見を加速し、データの鮮度が高いままタイムリーに活用していくことを可能にする。

 Add-Value for Insightの価格は個別見積もり。SCSKでは、今後1年間で4~5社、2025年度までに10~15社への導入を目指す。