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SCSK、マーケティングの高度化を実現する「顧客データ基盤構築サービス」を提供

 SCSK株式会社は18日、データ蓄積とデータ活用のシステムを分割した顧客データ基盤構築サービスの提供を開始すると発表した。

 サービスは、クラウドネイティブなサービス上での堅牢なデータ蓄積システムの構築、顧客データのリアルタイムな活用を可能とする「Tealium(ティーリアム)」の導入、顧客データを有効活用するためのコンサルティングサービスをセットで提供することで、企業の顧客データの利活用による売り上げ向上や、顧客関係性の強化、顧客向け新規サービス開発などに貢献する。

 SCSKは、顧客とのコンタクトポイントが対面から、SNSやWeb、アプリなどの非対面化・デジタル化に急速にシフトしており、顧客に関連するデータは増大の一途をたどっていると説明。一方、顧客ニーズに対して効果的にアプローチするためには、適切なデータの収集、蓄積、活用が不可欠だとして、SCSKでは多数の顧客管理システムに携わった経験から、企業における顧客データの「蓄積」と「活用」に求められるシステム要件が異なる点に注目し、サービスの提供に至ったとしている。

 顧客データ基盤構築サービスは、顧客データの蓄積に必要となる、高い堅牢性や長寿命を実現するとともに、増大し続けるデータの保持を低コストで実現するため、クラウドサービスを活用。また、SCSKのクラウドサービス導入実績を元に、複数パターンのテンプレートを準備し、最短5日でデータ蓄積基盤の導入を可能にする。

 データの活用に求められるリアルタイム性や新たな活用要件への対応、多数のシステムとの接続性といった要件に対応可能な、データ活用型カスタマーデータプラットフォーム(CDP)「Tealium」を採用。Tealiumは、顧客データの収集・標準化と、多様な顧客接点ツールへのリアルタイム連携を実現し、例えば、商品のWebサイトを閲覧している顧客に対して、タイムリーにアプローチするといった、デジタル上での顧客接点強化を推進できる。

 また、顧客におけるビジネス戦略の目標達成に向けて、データ活用基盤やデータ蓄積基盤から分析・可視化した情報を元に、マーケティングDXコンサルティングを提供する。デジタルマーケティング領域に強みを持つSCデジタルメディア株式会社と協業し、顧客データの有効活用について、継続的な改善を伴走型で支援する。

 サービスの価格は要問い合わせ。最小構成でデータ蓄積基盤のみ導入する場合の参考価格は、初期費用が200万円から、月額料金が1万5000円から。

 SCSKでは、顧客データ活用による顧客のDX推進を支援するため、3年間で50社への導入を計画する。さらに、デジタル、業務アプリケーション、クラウドにおける広範な知見を元に、顧客データを起点とした連携サービスの拡充を予定するとしている。

顧客データ基盤構築サービスの概念図