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住友電工情報システム、無線LAN接続の細かな制御機能などを追加したIT資産管理/セキュリティ管理統合システム「MCore Ver.7.6」を発売

 住友電工情報システム株式会社は16日、IT資産管理/セキュリティ管理統合システムの最新版「MCore Ver.7.6」を発売した。

 MCoreは、「IT資産管理」「セキュリティ対策」「コンプライアンス対策」を1システムで統合管理できるパッケージソフト。海外拠点やグループ会社も含めて、多数のPCを一元管理するために、住友電工情報システムが開発したシステムで、1万台以上のPCを1サーバーで集約管理でき、スムーズかつ確実な管理・運用を実現できる。

 最新版では、無線LAN接続において、セキュリティに問題のあるネットワークへの接続を制御する機能を追加。各認証方式・暗号化方式を3段階のセキュリティ判定に分けられ、セキュリティ判定別で、管理ポリシーや利用環境に応じて禁止設定が行える。

 例えば、WPA2、WEP、CCMPという認証・暗号方式を、セキュリティ判定“危険”“不明”“安全”に分けて管理が可能になった。機密データを保持する部署のPCには、接続可能な方式を“安全”だけに限定することで、フリーWi-Fiなどでの情報漏えいを防ぐことが容易に行える。また、別部署のPCには “危険”の方式以外は接続を許可する、というように環境に合わせた使い方ができ、セキュリティリスクの高いネットワークへの接続を制御することで、不正アクセスや情報漏えいを未然に防ぐ。

 さらに、スマートフォンやモバイルPCなど、Bluetooth経由での情報漏えいのリスクへの対応として、Bluetooth接続の可否およびファイル転送の禁止制御を新たに追加した。これにより、業務用PCから私有PCやスマートフォンへのデータの持ち出しリスクを軽減できる。

セキュリティ判定に合わせた管理者側での無線LAN接続制御

 また、インターネット接続PCの運用管理機能を追加。従来の、VPN経由での業務用PC情報収集だけでなく、インターネット接続での業務用PC情報収集にも対応し、社外で勤務する場合も、社内と同じレベルのセキュリティを担保できるようになった。従来、社外からの通信は、VPN通信が前提となっていたが、最新版ではSSL通信に対応し、VPNを使用できない環境でも、安全に接続することが可能になった。

 さらに、従来は管理サーバーに接続するために、社内と社外で別々の接続設定を用意する必要があったが、社内・社外どちらで勤務する場合でも、共通の接続設定を使用可能になり、利用者に意識させることなく、管理サーバーに接続できるようになった。これにより、勤務場所を問わず、どの業務用PCでも定期的に最新情報を収集できるようになった。

 資産の履歴管理機能では、履歴情報の管理機能を追加。テレワークが増えた環境では、業務用PCのような資産貸し出しの場面が増え、その管理が煩雑になったが、最新版では資産台帳に資産情報の変更履歴が残せる機能を追加し、これまでの更新内容と更新時のコメントが一覧で確認できるようにした。これにより、その従業員がなぜその資産を持っているのか、移動させる対象の資産はどれかといった確認などが容易になり、管理者の負担を軽減できる。この履歴管理機能は、顧客の声を反映して開発したとしている。

 住友電工情報システムでは、今後もさらに需要が見込まれるIT資産管理システム市場において、時代のニーズを先取りした製品開発に取り組んでいくとしている。