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NTTデータ、複数の顧客接点を横断的に開発できる金融機関向けプラットフォームを開発へ

2023年度内の開発完了を目指す

 株式会社NTTデータは10日、金融機関が店舗やアプリなどの複数の顧客接点(チャネル)を横断的に開発し、クロスチャネルを実現するプラットフォームを提供すると発表した。同社ではこのプラットフォームを2023年度内に開発完了し、複数の金融機関での採用を目指して取り組みを進めるとしている。

クロスチャネルを実現するプラットフォームの概念図

 金融機関では現在、店頭で利用するタブレットやエンドユーザーが利用するスマートフォンアプリ、Webサイトなど、顧客接点ごとにシステムが分断されているケースが多く、システムごとに顧客体験が異なることによる顧客満足度の低下や、開発コストの肥大化が課題になっている。

 そこで、信頼性とセキュリティを兼ね備えた金融向けクラウドサービス「OpenCanvas」上にプラットフォームを構築し、インターネットから利用する非対面チャネル向けのサービスも、金融機関の営業店などのイントラネットから利用する対面チャネル向けのサービスも、同じプラットフォームから提供できるようにする。

 これにより、1つのサービスを複数の顧客接点に展開することが容易になるほか、対面・非対面チャネルで受け付けした取引データを統合してバックエンドシステムと連携させることで、受け付けから後方事務を含めて、トータルでのコスト削減を実現するとしている。

 また、複数のチャネルをまたがって顧客接点の情報を一元的に管理できるため、顧客のステータスを正確に把握可能。店舗からスマートフォン、スマートフォンから店舗といった、チャネルやシーンをまたがった場合においても、顧客に対して切れ目のない応対を行えるので、手続き中における顧客の不満を予防し、離脱防止に寄与するとした。

 さらに、このプラットフォームに接続するデバイスは相互に情報共有を行えるため、顧客と行職員が相対して手続きを進めるシーンにおいて、顧客の入力作業を、相対する行職員のデバイスからリアルタイムに支援可能になる。これにより、顧客支援の幅が広がり、顧客体験向上に寄与するとしている。

 なお提供にあたっては、NTTデータの社内で実績のあるローコード開発ツールと、開発プロジェクトの実績をもとに標準化した画面遷移シナリオや、画面を構成する部品群のテンプレートも用意する。金融機関の対面サービスに必要なキャッシュカードリーダ、汎用的な現金機器等の金融専用機器との連携機能についてもこれらのテンプレートを活用できるので、専用機器とのインターフェイスを一から開発する場合と比べ、大きな期間短縮が可能とのこと。

 NTTデータでは、これらを活用することにより、行職員自らシステムを開発する内製化を支援。開発経験を通じて金融機関のデジタル人材を育成し、金融機関自身でアプリケーションをカスタマイズしながら、顧客に合ったきめ細かなサービスを提供していけるようにサポートするとした。