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NTTデータ、金融向けクラウドサービス「OpenCanvas」に各種AIとの接続機能を追加

 株式会社NTTデータは、金融向けクラウドサービス「OpenCanvas」において、各社が提供するAIとの接続を可能にする新機能を追加し、3月より試行提供を開始すると発表した。

 OpenCanvasは、全国ほぼすべての金融機関が利用する「ANSER」が持つ、本人認証機能や金融機関システムとの接続基盤を活用し、各種APIやAPIの管理機能などを提供するサービス。

 従来は、OpenCanvas上でAIを活用した新サービスを開発する際、開発者は多数存在するAIの特性を把握したうえで、それらの中から適したものを選び、個別に連携開発を行っていく必要があったため、これがAI活用サービス提供において障壁となっていたという。

 そこで今回は、NTTデータの「Altemista Cloud AI Connector」技術を利用し、OpenCanvasと、NTTグループをはじめ、Amazon Web Services(AWS)、Google、IBM、Microsoftなどが提供するAI/機械学習サービスとを、APIを介して接続できる機能を用意した。

 具体的には、「画像」「音声」「動画」「言語」などのデータ処理/管理機能がAPIとして提供される。また、こうしたAIに関するパブリッククラウドAPIやオープンソースAPIは一括提供されるので、開発者はそれらのAPIの中から、特性に応じたAIを組み合わせて利用できるとのこと。

 さらに、各社AIが提供するAPIの違いは「APIゲートウェイ」で吸収されるので、OpenCanvasからは、同じAPIで各社AIと接続できる点も特徴。この仕組みによりユーザー企業では、各社AI側で進化や変更があっても、自社が構築するアプリケーションへの影響を抑えられるとした。

 なお、今回はAIを活用した新サービスの検討を行うFintech事業者に対し、AIマルチ接続機能の試行提供を実施。その評価結果をふまえて、2018年度上期中の本格的なサービス開始を予定している。