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積水化成品がドリーム・アーツの「SmartDB」導入、人事労務部を中心に現場主体での開発を開始

導入から3カ月で10業務をリリース、現在は約1000名が利用

 積水化成品工業株式会社(以下、積水化成品)と株式会社ドリーム・アーツは20日、積水化成品が、ドリーム・アーツの大企業向け業務デジタル化クラウド「SmartDB」を導入したと発表した。

 発泡・重合技術を軸とした中間素材メーカーである積水化成品は、デジタルトランスフォーメーション(DX)による生産性向上や、働き方改革・ダイバーシティによる人材力向上の実現に取り組んでいるものの、情報システム部をはじめとする限られた高度IT人材はフロントラインのDXに注力しており、人事労務部が主管するバックオフィス業務のデジタル化は遅れてしまっていたとのこと。

 例えば、紙の申請書の閲覧やデータ(PDF)化のために出社する必要があるほか、時間外労働申請や名刺作成申請など、各部署から提出される申請書の集計作業が発生したり、申請処理が標準化されておらず、引き継ぎや代理の処理が難しかったり、といった課題が発生していたという。

 そこで同社では、現場部門が主体となって業務デジタル化を推進できるノーコード開発基盤を検討。さまざまなツールを比較検討した結果、トライアル期間でノーコード開発の容易性を確認できたこと、かつ柔軟な権限設定が可能で、現場部門に管理権限を委譲できる点などを考慮して、SmartDBの採用を決めた。

 積水化成品では、人事労務部のメンバー6名を中心に現場主体での開発を開始。まずは効果が高いと想定された人事業務を中心に、約130の業務をデジタル化の対象として、導入から3カ月で10業務をリリースした。現在は約1000名が利用を開始しており、データ化作業やExcel集計など付随業務の削減において効率化の効果が表れているとのこと。

 また同社は、1業務につき2~3回のレビュー会を実施しているが、現場主体の開発に前向きな声が上がるようになったとのこと。今後は2000名規模への利用拡張を想定しているほか、事業サポート部、法務コンプライアンス部など、他部門への導入展開も視野に入れて展開を進めるとしている。