ニュース

TISの経費精算クラウド「Spendia」、AI-OCRによるPDFや画像ファイルの読み取り機能を搭載

請求書クラウド「BtoBプラットフォーム 請求書」からのデータの取り込みにも対応

 TIS株式会社は11日、経費精算クラウドサービス「Spendia」において、AI-OCRによる読み取り機能と、株式会社インフォマートの請求書クラウドサービス「BtoBプラットフォーム 請求書」からのデータの取り込み機能を実装したと発表した。

 Spendiaは、経費精算システムを20年以上提供してきた知見をもとに、TISが日本の制度や商習慣に合わせて開発した経費精算クラウドサービス。SaaSでありながら各企業ならではの要件にも対応できる機能と柔軟性を持つほか、スマートフォンアプリから経費精算を完了できる利便性も備えているという。

 今回の機能強化では、紙・電子ファイル・電子請求書サービス経由の請求書形式に対する、請求書支払業務の効率化を実現した。具体的には、まず、アップロードした請求書画像ファイルの情報をAI-OCRで読み取り、読み取り結果を反映した請求書精算伝票を作成できるようにしている。

 読み取り可能な請求書形式は、PDFとJPEG、PNG、TIFFの各形式。なお、同機能は有償のオプション機能となり、価格は1社あたり月額2万円(税別)から。別途、Spendia基本利用料および初期設定作業費が必要となる。

 また今回は、インフォマートが提供するBtoBプラットフォーム 請求書から、API自動連携にて請求書データの取り込みを行えるオプション機能も搭載した。抽出条件はテナントごとに設定可能となっており、取り込んだ請求書データを一覧から選択して精算伝票へデータ導入し、伝票を自動で作成することができる。

 こちらの連携機能を利用するためには、BtoBプラットフォーム 請求書の利用料、および利用企業とインフォマートとの契約が必要となる。またSpendiaの初期設定作業費も別途必要とした。

 なおITSでは、こうした機能を利用することで手入力の手間が排除され、申請者の入力負荷軽減や入力速度の向上が実現するほか、手入力による転記ミスがなくなるため、経理部門のチェック作業負荷も削減可能になる点や、承認ワークフローでの差し戻しの発生も抑制できるので、経費精算にかかわる従業員の作業時間が短縮され、生産性が向上する点などをメリットとして挙げた。

 さらに、Spendiaの特長である稟議(りんぎ)情報連携や支払業務における高度な承認ワークフローへの集約、電子帳簿保存法に対応した電子帳票システムによる経費精算関連書類(請求書・領収書)の一元管理により、不正申請防止の強化や監査対応の負荷軽減が可能となり、経費関連業務のガバナンスが向上するとのことだ。