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NEC、ベクトル型スパコンを活用したシミュレーテッドアニーリング利用サービスを提供

 日本電気株式会社(以下、NEC)は1日、ベクトル型スーパーコンピューターを活用した、量子インスパイア型のシミュレーテッドアニーリング利用サービス「NEC Vector Annealing サービス」と、量子コンピューターの概要やシミュレーテッドアニーリングマシンの使用方法などを学ぶことができる教育サービスを、11月から提供すると発表した。

 NEC Vector Annealing サービスは、NECが研究・開発を進めている、量子アニーリング処理に適した独自開発のアルゴリズムを組み込んだソフトウェアを、ベクトル型スーパーコンピューター「SX-Aurora TSUBASA」上で動作させ、クラウドサービスとして提供する。

 開発したアルゴリズムは、実用場面において課されるさまざまな制約条件を利用し、組み合わせ最適化問題に対する解の探索範囲を絞り込むため、効率的に解決できる。これを、大容量メモリで行列計算を可能とするSX-Aurora TSUBASA上で動作させることで、大規模な組み合わせ問題の超高速処理を実現する。サービスはPaaS型で提供し、顧客が直接シミュレーテッドアニーリングマシンを利用できる。

 合わせて、量子コンピューター関連の教育サービスを提供する。教育サービスは、企画、やデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進者向けに、量子コンピューターの概要が学べる基礎コースと、システムエンジニア向けにアニーリングマシンのツールや使用方法などが学べる実践コースで構成される。

 NEC Vector Annealingサービス、量子コンピューティング教育サービスの価格は個別見積もり。NECでは、今回提供するサービスにより、企業や大学による量子コンピューティングの利活用を推進し、社会課題の解決に貢献していくとしている。