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NEC、“組合せ最適化”問題の解決を支援する「量子コンピューティング適用サービス」

 日本電気株式会社(以下、NEC)は30日、量子コンピューティング(量子アニーリング)技術を活用し、“組合せ最適化”問題の解決を支援する「量子コンピューティング適用サービス」を開始したと発表した。ユーザー企業のビジネス課題が量子コンピューティング技術で解決できるのかを、技術の習得から実証までトータルに支援する。

 ナップサック問題や巡回セールスマン問題に代表される“組合せ最適化”問題は、自社のリソースと外部のさまざまな制約要因が関係するため、解となる組み合わせが膨大な数になる。

 このため、膨大な組み合わせの中から瞬時に最適解を導きだせる量子コンピューティング技術が注目されており、金融・製造・流通・交通をはじめ、さまざま産業において技術適用の実証が進められているという。

 今回、NECが発表したサービスでは、自社のベクトル型スーパーコンピュータ「SX-Aurora TSUBASA」をベースにしたシミュレーテッド・アニーリングマシン、あるいはLeapクラウドサービス経由でD-Waveの量子アニーリングマシンを活用し、ユーザー企業のニーズに適した教育や技術検証などをサービスとして提供するとのこと。

 具体的には、これまでの実証から得たノウハウをもとに、技術の基礎を体験する教育メニューから、業務課題の抽出、最適化の方式検討、定式化・机上検討、現場適用に関する検証まで、量子コンピューティングの業務適用に向けた、フェーズごとに必要な支援プログラムを用意しているとした。

 なお、より良い組み合わせが得られるように、課題の規模や特徴にあわせて、利用するプラットフォーム、アルゴリズムの選択・組み合わせが可能としている。

 価格は個別見積もり。

サービスを用いた、課題への量子コンピューティング技術適用の進め方