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NEC、製造業・流通業向けにAI・量子コンピューティングを活用した「経営・業務最適化コンサルティングサービス」を提供

 日本電気株式会社(以下、NEC)は13日、製造業や流通業の顧客を対象に、サプライチェーンにおける企業の強みと弱みを可視化し、経営・業務プロセスとITの観点で最適な施策・実行計画を策定する「経営・業務最適化コンサルティングサービス」を提供開始した。

 サービスでは、コンサルティング実績を持つNECのDX戦略コンサルタントと、AI・量子コンピューティング・数理最適化技術などの専門家がチームを構成し、経営・業務課題の可視化から戦略構想策定、実行・定着までエンドツーエンドで支援する。

 サービスのうち「SCMアセスメント」では、SCM(Supply Chain Management)診断項目を用いたSCM成熟度レベルと利益創出につながる強みの分析により、顧客のサプライチェーン上の経営・業務課題を可視化し、解決の方向性を提示する。顧客へのインタビューを通じて、販売や需給、生産管理などのSCM成熟度レベルの現状把握と目標設定を行い、優先的に改革すべきポイントを提示する。これらにより、顧客の多岐にわたる業務領域において、投資の選択と集中を実現する。

 「構想策定支援」では、SCMアセスメントの結果を踏まえ、経営・業務プロセスとITの観点から、最先端技術の活用を含む解決策を検討し、実行計画を策定する。策定には、生産計画最適化や配送計画最適化など豊富な経験を持つNECの最適化エンジニアやデータサイエンティストが参画し、改善見込みを考察する。これらにより、実効性の高いIT施策を策定するとともに、既存の量子コンピューティング適用サービスとの連携によりシームレスな実行が可能になり、改革を加速する。

 サービスの価格(税別)は、SCMアセスメントが800万円から、構想策定支援が2000万円から。

 また、サービスの提供開始に合わせて、経営・業務最適化のためのIT施策として提供する量子コンピューティング関連サービスを強化する。

 疑似量子アニーリングサービス「NEC Vector Annealing サービス」では、求解性能を従来サービスと比べて約9倍高速化。構築済みモデルの再利用性向上に向け、オートチューニング機能を提供する。制約優先・高次項への対応により、不等式制約や3次項以上の式の取り扱いが可能になる。

 量子コンピューティング教育サービスでは、既存の数理最適化技術と量子アニーリング技術の違いを学び、適切に使い分けるスキルを習得するコース「実践編2」を新たに提供する。

サービスと既存の量子コンピューティング適用サービスとの連携