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NEC、量子コンピューティング技術を用いて保守部品の配送効率向上を図る実証実験

 日本電気株式会社(以下、NEC)は16日、ICT機器の保守サービスなどを提供している子会社、NECフィールディング株式会社の保守部品の配送効率向上に向け、量子コンピューティング技術を活用した実証実験を開始したと発表した。

 NECフィールディングでは、NEC製・他社製のICT機器/非ICT機器に故障が発生した際、カスタマエンジニア(CE)が拠点から現場に出向いて保守作業を行うサービスを提供しており、首都圏で一日に発生する保守作業は数百件に上っているという。

保守部品を積み込みパーツセンターに待機している配送車

 このような保守作業の実施にあたっては、CEのスキルや到着時間をもとに作成した出動計画に沿って、交通事情を加味しながらパーツセンターから部品を配送しているが、緊急対応や定期保守、時間指定への対応などさまざまなオーダーが存在するほか、配送エリア、部品の種類・サイズ、トラック・バイクなどの配送手段の組み合わせが膨大な数になり、効率的な配送計画を立案できる人材が限られてしまう点が課題になっているとのこと。

 そこでNECとNECフィールディングでは、配送効率の向上によるコストの削減とCO2削減、配送計画の立案の属人化解消などを目指して、量子コンピューティング技術により大規模な組み合わせ問題の超高速処理を実現する「NEC Vector Annealingサービス」を活用し、実証実験を行う。

 2月から、現場での一部保守サービスに適用して実証実験を始め、2022年度の本格導入に向けて、配送計画の精度向上と運用面の検証を進めるとしている。

 なおNECによれば、首都圏での部品配送について過去のデータをもとに試算した結果、配送車の削減や距離の短縮化などにより、配送コストを3割程度削減できることを確認しているとのことだ。