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小田急、ローカルコミュニティ活性化アプリ「KYOUDOKO」の分析基盤にOCIを採用

 日本オラクル株式会社は5日、小田急電鉄株式会社と株式会社小田急エージェンシーが、ジョージ・アンド・ショーン株式会社と共同開発した、スマートフォンアプリ「KYOUDOKO(キョウドコ)」の分析基盤に、オラクルのクラウド基盤を採用したと発表した。「Oracle Analytics Cloud」「Oracle Database Cloud Service」を含むOracle Cloud Infrastructure(OCI)を導入している。

 小田急電鉄では、鉄道や賃貸不動産の管理などを軸に、地域コミュニティの活性化に資する施策を推進しており、その一環として、街に愛着を持つ飲食店の店主などが情報発信者となり、リアルタイムに提供したい「キョウドコ情報」をユーザーに発信するローカル・コミュニティ活性化アプリとして、KYOUDOKOを提供している。

 KYOUDOKOは、グルメアプリとしての店舗情報の提供だけではなく、店舗で働く従業員と地域住民との対話を活性化することも狙っており、ライブで行っている店舗イベントを発見できる「キョウドコ」機能や、ファンとしてフォローした店舗で、店主やほかのファンたちとクローズドな会話ができる「掲示板」機能なども備えているとのこと。

 小田急電鉄は、このようなローカルコミュニケーションを、より効果的に活性化する施策につなげるため、OCIで構築した分析基盤を活用し、来店誘導や住民の地域へのさらなる満足度向上を図るという。

 この分析基盤は、一般的な顧客分析に限らず、「ファンとなり得る潜在顧客がどの程度存在しているか」や、「ファンとなってフォローしてくれた顧客とのコミュニケーションを適切に活性化できているか」、「店舗ファンの間で会話されている最近の重要なキーワードは何か」など、店舗と地域住民が密接な関係を築くことを目的にしている。

 なおOracle Analytics Cloudにより、仮説をもとにした新たな要件にあわせて、柔軟に表現形態や表示するデータ項目を切り替えながら、ユーザー目線でのダッシュボード開発をアジャイルに行うことを実現したという。また、潜在顧客の分析など、一部のAI機能についてはOracle Database Cloud Serviceで実装している。

 さらに、OCIのコンピュートインスタンスを活用することでインフラ構築期間を短縮し、3カ月という短期間でデータ分析基盤の構築を完了し、ベータ利用を開始したとのことだ。

構築された分析ダッシュボードの画面イメージ