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Dropbox Japan、国内パートナー企業とのソリューション連携を拡充

キャップドゥがHelloSignとkintoneの連携プラグインを提供開始

 Dropbox Japan株式会社は20日、同社のパートナービジネスおよびクラウド電子署名ソリューション「HelloSign API」を活用したソリューション連携に関する記者説明会をオンラインで開催した。

 あわせて、パートナー企業である株式会社キャップドゥが同日からサービス提供開始した、「HelloSign」とサイボウズ「kintone」の連携プラグイン「Dropbox『HelloSign』for kintone」の概要について紹介した。

 Dropbox Japanでは、2020年の注力分野としてパートナービジネスの取り組みを加速しており、パートナー支援制度の刷新をはじめさまざまな施策を展開している。

 Dropbox Japan パートナー事業部長の玉利裕重氏は、「パートナー支援制度では今年、SelectパートナーとEliteパートナー向け支援を刷新し、営業および技術者の最新トレーニングやグローバル認定制度を実施した。また、DropboxとHelloSignの社内用無料ライセンス数を拡大した。パートナー支援体制についても、パートナーグループの人材を倍増するとともに、パートナー専任カスタマーサクセスを新設し、パートナービジネスの顧客満足度向上や利用方法の高度化を支援してきた」と説明する。

Dropbox Japan パートナー事業部長の玉利裕重氏

 「さらに、今年から新規案件については、パートナーと100%協業してビジネス拡大を推進している。これに加えて、日本独自のアプリケーションとの連携を拡充することで、日本の顧客により使いやすいソリューションとしてDropboxを提供していくことを目指している。今回、パートナー企業のキャップドゥが提供開始した、HelloSignとkintoneの連携プラグインは、その最新のソリューション連携事例となる」と、国内でもパートナーとのソリューション連携が拡大していることを強調した。

 HelloSignは、今年9月から国内で提供開始したクラウド電子署名ソリューションで、22カ国語に対応し、世界150カ国以上、600万人以上に利用されている。HelloSignを活用することで、契約締結や確認の際に、法的拘束力のある電子署名で安全なハンコレス・ペーパーレスを実現し、ビジネスの円滑化を図ることができる。特に、多くの契約締結業務が発生する企業にとって最適なソリューションとなっている。

クラウド電子署名ソリューション「HelloSign」の特長

 Dropbox Japan ソリューションアーキテクトの保坂大輔氏は、HelloSign APIを活用したソリューション連携について、「当社はAPIファースト企業として、他社ソリューションとの連携を重視しており、HelloSign APIの展開にも注力している。HelloSign APIは、柔軟なカスタマイズによりユーザーの業務にシームレスに電子署名を組み込むことが可能で、承認ワークフローの効率をさらに高め、生産性向上を図ることができる。また、簡単に実装できる点も大きな特徴で、HelloSign APIの開発期間は平均2.5日、ユーザーの39%は1日以下の開発期間で素早く連携ソリューションを業務活用している」と説明した。

Dropbox Japan ソリューションアーキテクトの保坂大輔氏

 今回、キャップドゥでは、HelloSign APIを活用し、サイボウズのクラウドツールkintoneとHelloSignを連携させる「Dropbox『HelloSign』for kintone」プラグインを新たに開発した。この連携プラグインを利用することで、kintone上で作成した各種契約書を出力すると、自身のDropbox内に自動的に保存され、Dropbox上でHelloSignと連動して、法的な署名を追加することが可能となる。

「Dropbox『HelloSign』for kintone」プラグインの概要

 また、署名を追加した後の書類データは、Dropbox内で送りたい人と直接「共有」することができるため、従来のようにメールなどで送る手間を省くことができる。共有された書類は、共有された側(書類を送られた側)に対し、HelloSignから署名依頼のメールが届くため、見逃しのリスクも軽減できる。

 キャップドゥ 代表取締役社長の森田晃輝氏は、連携プラグインについて、「今回開発したプラグインは、単にHelloSignとkintoneを連携させるだけではなく、契約に至るプロセスから、契約完了までのプロセス、さらには契約後の更新作業まで、各種手続きを簡略化し、電子署名による契約マネジメントの仕組みを構築するソリューションとなる」と説明。

 さらにそのメリットについては、「この連携にあたっては、新たにkintoneプラグイン『KAIZEN PDF』を開発し、kintoneでは不可能だった契約書類の作成とPDF出力を可能とした。これにより、社内の承認書類から契約書、NDAまで、あらゆるドキュメントに電子署名を追加することができ、契約締結に必要な工数と人員の大幅削減にもつながると考えている。自社内でプラグインを活用した結果では、1件の契約締結に必要な人員は3人から1人、作業時間は約3時間から5分程度、作業工数は約15工程から2工程と、大幅な業務効率化が実現できた」としている。

キャップドゥ 代表取締役社長の森田晃輝氏

 連携プラグインの料金プランは、初期費用が無料、月額費用がHelloSign利用料込みで1万8000円(税別)。送信件数ごとの費用は無料。ユーザー数は無制限で、送信件数は年間600万件となる。