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ソフトバンク、コールセンター向けカスハラ対策ソリューション「SoftVoice」を提供 怒り声などをAIで穏やかな声色に変換
2026年2月3日 14:30
ソフトバンク株式会社は2日、コールセンターなどの電話応対業務におけるカスタマーハラスメント(以下、カスハラ)対策として、AIによる音声変換技術によって通話中の顧客の強い口調を穏やかな声色にリアルタイムで変換する「SoftVoice」を提供開始した。
SoftVoiceは、東京大学大学院情報理工学系研究科の高道慎之介特任准教授との共同研究成果を基に、ソフトバンクが開発したAI音声変換技術により、コールセンターなどで顧客の怒鳴り声や感情的な声を、発言内容を変えることなく声のトーンや抑揚をリアルタイムで調整し、威圧感を抑えた声色に変換してオペレーターに届けるソリューション。
通話中の顧客の怒り声や威圧的なトーンを、AI音声変換技術を活用して、通話内容を変えずに「怖くない声」にリアルタイムで変換する。オペレーターは、電話システムなどにインストールしたSoftVoiceアプリの音声変換ボタンを押すだけで、通話中に即時に音声を変換できる。アプリの操作だけで簡単に切り替えられ、150種類の音声パターンから声色を選択できる。
また、顧客との通話が長時間に及んだり、暴言や脅迫的な表現が続いたりする場合には、オペレーターが現場の管理者に警告メッセージの送信を依頼し、管理者が承認することで、顧客に対して警告メッセージを流せる。状況に応じて3段階の警告レベルを使い分けられ、顧客との感情的な対立を避け、冷静なコミュニケーションをサポートする。
通話中の顧客の周囲の環境音や雑音をAIで低減し、顧客の声を聞き取りやすくすることで円滑なコミュニケーションを実現する機能も搭載する。さらに、通話内容を録音・保存することで、応対品質の向上に加えて、顧客とのトラブル防止やリスク管理にも活用できる。
SoftVoiceを開発する中で、約300人を対象としてAI音声変換技術による電話対応時のオペレーターの心理的不安の抑制に関する実証実験を実施した結果、SoftVoiceで変換した通話音声は変換前と比べて、怒りの感情に関する評価指標が平均で30%以上低下することが確認できたという。この結果を踏まえて、さまざまな業界でPoCやベータ版アプリの無償提供を進めてきた。
ソフトバンクでは、顧客からの過度な要求や不適切な言動によるカスハラは、従業員の心理的負担を増大させるだけでなく、継続的に発生することで離職率の増加につながり、企業の事業運営にも影響を及ぼす可能性があると指摘する。こうした社会的背景を踏まえて、労働施策総合推進法が改正され、職場におけるカスタマーハラスメント防止のための措置が、2026年10月から事業主に義務付けられる予定であり、これに伴い企業や自治体には、従業員が安心して働ける職場環境の整備に向けた迅速な対策が求められているという。
実際の電話応対業務においては、カスハラと適切な主張の線引きが困難なケースも多いが、そうした状況においても、SoftVoiceは顧客の発言内容を穏やかなトーンで聞くことで、オペレーターの心理的負担を軽減できる環境をサポートするとしている。
SoftVoiceの利用料金(税別)は、10IDで月額5万円、11ID以上は1IDあたり月額5000円。また、本格導入前にSoftVoiceの全ての機能をID数の制限なく利用できる無料トライアルを提供する。無料トライアル期間は申込日から2カ月目まで。
