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エクイニクス、日本でのハイパースケーラー向けデータセンター開設に向け合弁会社を設立
2020年4月22日 16:10
米Equinix(以下、エクイニクス)は米国時間21日、日本国内にハイパースケーラー向けの「xScale」データセンターを開設し、その運営を行うため、シンガポールの政府系ファンドであるGICとリミテッド・ライアビリティ・パートナーシップ(LLP)形態による初期投資額10億米ドル超規模の合弁契約を締結したと発表した。
エクイニクスでは合弁事業のもとで、東京に2カ所、大阪に1カ所の合計3カ所のデータセンターを開設し、運用を開始する予定。世界最大手のクラウドサービスプロバイダーをはじめとするハイパースケーラーを顧客とし、特有のコアワークロード導入の需要に応えていく。
3カ所のデータセンターは、フル稼働時に138MWの電力量を東京および大阪市場において提供する予定。xScaleデータセンターは、エクイニクスが運営するインターコネクションとエッジサービスを含む包括的サービスへのアクセスを提供。ハイパースケーラーは、エクイニクスのデータセンター上に設置している既存の自社アクセスポイントと組み合わせて、企業顧客に対しより高速な接続性を提供できるとしている。
また、xScaleデータセンターは、ハイパースケーラーの持つ技術的また運用上の要件、またコアワークロード導入のための価格要件に対応した設計がなされており、これによりハイパースケーラーは、コアワークロードとアクセスポイントを単一のグローバルプロバイダー上に統合し、急速なビジネス成長に伴う設備展開を合理化し簡略化できるとしている。
エクイニクスでは、2019年にGICとの協業により最初のxScaleデータセンターに関する合弁関係を構築し、ヨーロッパにおけるxScaleデータセンターの開設を開始している。
今回の合弁契約に基づき、GICとエクイニクスはそれぞれ80%と20%の比率で合弁事業の資本持分を保有する。合弁契約は、法令などに基づく承認およびその他のクロージング条件の充足を条件として、2020年下半期に完了する見通し。
合弁契約のクロージング時には、GICは現金出資により、合弁事業の80%の資本持分を取得する予定。エクイニクスは、現在東京のTY12および大阪のOS2と仮称しているサイトに関する建築中の諸資産、および東京に新たに開設する予定のデータセンター案件の諸権利を、合弁事業の資本持分20%の引受と差分の約1億米ドルの支払いを受けることと引き換えに、合弁会社に譲渡する予定。