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NTTドコモビジネス、NTTドコモソリューションズ、東芝の3社、現場での点検作業を効率化するサービスを提供
「プラントコラボ」と「ToruMeter」を連携
2025年7月17日 15:33
NTTドコモビジネス株式会社(旧社名:NTTコミュニケーションズ株式会社)、NTTドコモソリューションズ株式会社(旧社名:NTTコムウェア株式会社)、株式会社東芝は16日、東芝府中事業所にて、NTTドコモソリューションズが提供する「プラントコラボ」と、東芝が提供する「ToruMeter」を連携させ、設備の保全・点検業務における人為的ミスの低減や作業の効率化、省人化を図る実証実験を実施したと発表した。
3社はこの実証により、点検作業の業務効率化およびコスト削減の効果を確認したとのことで、これを踏まえ、工場など現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するサービスの提供を同日より開始している。
NTTドコモソリューションズの「プラントコラボ」は、“作業する人”を中心に、設備データ、作業員のタスクの進捗、コミュニケーション証跡、ノウハウなどを一括管理し、作業現場のさまざまなデータの蓄積・活用によって、工場やプラント設備の稼働率向上と適切な設備保全ライフサイクルの策定を支援するクラウドサービス。
一方の「ToruMeter」は、スマートフォンやタブレット端末のカメラで撮影した電気・ガス・水道などのメーターや制御盤の表示部、電子計測器などの写真から数値などを読み取り、読み取った値と写真を電子帳票に記録するクラウドサービスである。
今回の実証では、東芝府中事業所における実際の点検作業を想定。コンプレッサーの点検作業において、電子帳票システム「i-Reporter」を経由して、「プラントコラボ」と「ToruMeter」をリアルタイムに連携させ、取得したデータから自動で点検結果を記載した帳票を作成し、時間や場所を選ばずに作業結果を閲覧可能とする機能を検証した。
またAI画像解析技術を利用し、1枚の写真からコンプレッサーのメーターが示す数値情報を取得することで、目視での点検作業を削減するといった業務効率化への効果も検証した。
その結果、システム間で迅速に情報連携を行い、管理者が遠隔地にいても、リアルタイムで作成した帳票や作業ステータス・経過を閲覧でき、業務効率化が可能であることを確認したという。
加えて、メーターの数値を撮影した画像が証跡として記録されるため、作業員と確認者の2名での現地作業が必要だった従来と異なり、作業員1名で点検を行えることも確認でき、点検作業におけるコスト削減効果も認められたとした。
3社では今後、今回の実証の結果を踏まえて、「プラントコラボ」および「ToruMeter」を、工場やプラント設備を持つ企業を中心に提供する考えで、企業のニーズに合わせ、各システムを組み合わせたソリューションを共同で提案することにより、設備点検業務の効率化・省人化を実現するとしている。
なお、今回の実証の対象となった「プラントコラボ」と「ToruMeter」の連携については、7月23日~25日に東京ビッグサイトで開催される展示会「メンテナンス・レジリエンス TOKYO 2025」にて展示されるとのこと。