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技術を「見る」から「体験」へ――、NEC関西支社に新ショールーム「NEC Future Creation Hub KANSAI」を開設
2019年9月18日 06:00
日本電気株式会社(以下、NEC)は17日、NEC関西ビル(大阪市中央区)内に「NEC Future Creation Hub KANSAI」を開設すると発表した。約783平方メートルの敷地面積を持ち、「デジタルがかなえる未来社会、デジタルトランスフォーメーション(DX)を加速する技術やソリューションの体験ができる施設」と位置付けている
NEC関西支社の谷口充支社長は、「これまでも関西支社内にショールームがあったが、従来の施設はITを見てもらうためのものだった。しかし最近になって求められているのは、『NECが提供する技術を活用することで、どう新しい社会に貢献できるのか』といったテーマ。“見てもらう”から“体験してもらう”施設へと転換することが必要だと感じた」と、施設リニューアルの狙いを説明している。
関西地区のエリア開発でスマートシティに関する取り組みが増加していることから、さまざまなパートナーと共創できる施設として運営していく方針だ。
最新技術を紹介する体感型の施設
新施設は、NEC Future Creation Hub KANSAI センター長 末吉聖美氏が「従来の施設は、すぐに導入できるハードウェアを中心とした個別技術を紹介するものだった。今回のリニューアルでは、スマートシティとして物語仕立てで技術を紹介するなど、体感型の施設となった」とアピールするように、まったく新しいコンセプトのものとなった。
すでに東京には、同様のコンセプトで「NEC Future Creation Hub」が開設されている。関西でも同じように最新技術を体感してもらうとともに、2025年の関西万博をはじめとしたイベント開催にあたって、新たな技術を生み出す拠点として活用されることを目標としている。
キーワードとなるのがスマートシティ。スマートシティ実現には、企業の持つソリューションに加え、公共のデータ、決済などのファイナンス技術など、複数技術の連携が不可欠となる。そこでシーン別での最新技術紹介、UXデザイナー監修の対話プログラム提供、外部のオープンイノベーション施設との提携などを実施する施設として活用してもらう考えだ。
さらに、これまでは行っていなかった外部のパートナーとの共創も予定し、開発パートナーとの共創ソリューション開発や、5G通信の実環境の構築やアイデアの共創を計画。プロトタイプ製品に対する意見や感想の収集なども計画している。
ショールーム的な意味合いを持つ施設であることから、売り上げ目標の設定は行わないものの、「年間来場社数500~600社、来場者数3000人を目標としたい」(末吉氏)としている。