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技術を「見る」から「体験」へ――、NEC関西支社に新ショールーム「NEC Future Creation Hub KANSAI」を開設

 日本電気株式会社(以下、NEC)は17日、NEC関西ビル(大阪市中央区)内に「NEC Future Creation Hub KANSAI」を開設すると発表した。約783平方メートルの敷地面積を持ち、「デジタルがかなえる未来社会、デジタルトランスフォーメーション(DX)を加速する技術やソリューションの体験ができる施設」と位置付けている

 NEC関西支社の谷口充支社長は、「これまでも関西支社内にショールームがあったが、従来の施設はITを見てもらうためのものだった。しかし最近になって求められているのは、『NECが提供する技術を活用することで、どう新しい社会に貢献できるのか』といったテーマ。“見てもらう”から“体験してもらう”施設へと転換することが必要だと感じた」と、施設リニューアルの狙いを説明している。

NEC 関西支社 支社長の谷口充氏

 関西地区のエリア開発でスマートシティに関する取り組みが増加していることから、さまざまなパートナーと共創できる施設として運営していく方針だ。

最新技術を紹介する体感型の施設

 新施設は、NEC Future Creation Hub KANSAI センター長 末吉聖美氏が「従来の施設は、すぐに導入できるハードウェアを中心とした個別技術を紹介するものだった。今回のリニューアルでは、スマートシティとして物語仕立てで技術を紹介するなど、体感型の施設となった」とアピールするように、まったく新しいコンセプトのものとなった。

 すでに東京には、同様のコンセプトで「NEC Future Creation Hub」が開設されている。関西でも同じように最新技術を体感してもらうとともに、2025年の関西万博をはじめとしたイベント開催にあたって、新たな技術を生み出す拠点として活用されることを目標としている。

 キーワードとなるのがスマートシティ。スマートシティ実現には、企業の持つソリューションに加え、公共のデータ、決済などのファイナンス技術など、複数技術の連携が不可欠となる。そこでシーン別での最新技術紹介、UXデザイナー監修の対話プログラム提供、外部のオープンイノベーション施設との提携などを実施する施設として活用してもらう考えだ。

この先数年で進む、関西でのエリア開発
これからのスマートシティに必要な機能

 さらに、これまでは行っていなかった外部のパートナーとの共創も予定し、開発パートナーとの共創ソリューション開発や、5G通信の実環境の構築やアイデアの共創を計画。プロトタイプ製品に対する意見や感想の収集なども計画している。

さまざまな共創活動を展開する予定

 ショールーム的な意味合いを持つ施設であることから、売り上げ目標の設定は行わないものの、「年間来場社数500~600社、来場者数3000人を目標としたい」(末吉氏)としている。

写真で見る「NEC Future Creation Hub KANSAI」

入り口は自由にメッセージを書いて残せるボード
NECの歴史を紹介
顔認証技術の基となっているのが、大阪万博に展示された天眼鏡だという
展示コーナーには、入り口で登録した顔認証で入場できる
ビデオは異なる国にいる同士がバーチャル会議を行い、リアルタイム翻訳でコミュニケーションする近未来を描いている
顔認証を使ったイベント入場デモ。認証後は座席が表示される。
スマートフォンを使った顔認証システムを提供
スマートフォンを使ったファンマーケティングソリューションは、スポーツイベント来場者に向けたマーケティングソリューションとして活用可能
観光地案内などにも活用できる
スマートフォンを使ったARマーケティングソリューション。言語を選択して商品にかざすと、商品説明文が選んだ国のことばになる。
カメラを使ったデジタルサイネージソリューション。見ている人の視線に反応し、表示するコンテンツを選択する
参考展示されている、耳音響認証技術を活用したキャッシュレス決済のデモ
耳の中の形状が人間ごとに異なることを生かし、耳の中の音反射を利用したNEC独自のバイオメトリクス個人認証技術を活用し、キャッシュレス決済を実現する。
すでに導入もスタートしている感情分析ソリューション。脈拍データから興奮している、落ち着いているなどの状態を把握し、感情を可視化する
スマート街路灯は、5G無線機、LED表示など多機能な街路灯
爆発物など不審物を発見するために、設定された時間以上に置かれたものがある場合は、アラートを表示して危険を事前に察知
すでに複数企業へ導入が進んでいるVRソリューション
武田製薬では感染症ワクチン製造工程における無菌操作トレーニングに導入しているとのこと。この会場では火事対策ソリューションを展示している