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ネオジャパンのグループウェア「desknet's NEO V5.3」、法人向け通販サイト「Amazonビジネス」と連携
グループウェア上で承認フローを回し購買プロセスを効率化
2019年7月30日 11:30
株式会社ネオジャパンは30日、基幹製品であるグループウェア「desknet's NEO」の新版「同 バージョン5.3」を提供開始した。
バージョン5.3の最大の新機能は、Amazonの法人向け通販サイト「Amazonビジネス」との連携機能を標準で搭載したことだ。これにより、Amazonビジネス上で物品の購入を選択したあと、そのままdesknet's NEOの上で社内の承認フローに移って申請し、企業内で購入を決定できる。購買履歴などもdesknet's NEOで管理できる。
そのほかの機能としては、シングルサインオン(SSO)の規格であるSAMLにおいて、Office 365、サテライトオフィスとの連携をサポートした。またOffice 365との間では、ユーザー情報と設備情報の連携設定をインポート/エクスポートできるようになっている。
提供価格は従来と変更なく、クラウド版が1ユーザーあたり月額400円(税別)から、パッケージ版のスモールライセンスが5ユーザー3万9800円(税別)から。Amazonビジネスとの連携機能は標準機能として搭載されるため、追加料金は必要なく、Amazonビジネスとの連携登録も無料で行える。
Amazonビジネスの購入をdesknet's NEOで承認
今回の新版では、ポータルページのメニューに、さまざまな機能と並んで「Amazonビジネス」のアイコンが表示される。その中から「Amazonビジネスで注文」ボタンをクリックし、配送先営業所を選択すると、Amazonビジネスのサイトに飛ぶ。
Amazonビジネスでは、普通通りに買い物をしてレジに進むが、購入を確定する代わりに「承認を依頼」するボタンが表示されるので、そこをクリックすると、再びdesknet's NEOに戻り、購入申請書が提出されることになる。この申請書は、設定された承認フローに沿って処理され、上長などの承認を得て、最終的には総務担当者が注文を確定するという。
なお同機能を利用するには、Amazonビジネス側でも、アカウント設定で「パンチアウトユーザー」に設定しておく必要があるとのことだ。
承認フローをdesknet's NEOに一元化
株式会社ネオジャパン 代表取締役社長の齋藤晶議氏によると、最大のメリットは、ユーザーや組織、承認フローをdesknet's NEOで管理できることだという。Amazonビジネス単体でも承認フローの機能はあるが、desknet's NEOなどですでにワークフローを定義してある場合には、Amazonビジネスでも同じことを二重に管理しなくてはならない。
それに対し今回の新機能では、承認フローをdesknet's NEOに任せることで、ワークフローを一元化できる。組織変更や人事異動などがあっても、Amazonビジネスで再設定する必要がなくなるわけだ。
齋藤氏によると、この連携機能は、例えば10万円以下など、現場の判断で買えるものなどの非計画購買(テールスペンド)に着目したものだという。このような購入では、どこから買えばいいか、どう手続きすればいいかがわからず、またボリュームディスカウントが効かないといった課題もあるとのことだが、これを、Amazonビジネスによる購入とdesknet's NEOのワークフローを組み合わせることで解決するとした。
Amazonビジネスについては、アマゾンジャパン合同会社 ディレクター Amazon Business事業本部 事業本部長の石橋憲人氏があらためて説明した。
Amazonビジネスは、法人や個人事業主専門の購買サイトになっており、2015年に米国で、2017年には日本でサービスを開始した。世界で約1.1兆円の売上があり、数百万社が利用しているという。
通常のAmazonとの最大の違いは、請求書払いによる月末締め翌月払いに対応していることがある。アカウントを企業などで束ね、1つの決済にまとめることができる。これにより、ボリュームディスカウントなどの法人価格も適用できる。
品ぞろえやサポートなどは通常のAmazonに準じており、数億種類の品物が取りそろえられている。これにより、さまざまな非計画購買が1カ所で完結するメリットを提供できるとした。。
なお、今回のdesknet's NEOとのような連携は、企業の購買管理システムとの間では行われていたが、グループウェアでは初になるという。「日本のグループウェアのように、社内のさまざまな機能を統合したソフトウェアは海外ではあまり例がない」と、ネオジャパンの齋藤氏。
Amazonにとっては、Amazonビジネスの利用方法の選択肢を広げることになる。「お客さまによっていろいろな使い方がある。購買システムからの購入が使いやすい場合や、desknet's NEOからの方が使いやすい場合、Amazonビジネス単体が使いやすい場合など、お客さまによって異なる。われわれはその選択肢を提供する」と石橋氏は語った。