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遠州鉄道が“データレスPC”ソリューションを導入、営業社員の業務やPC管理の効率化を実現

 横河レンタ・リース株式会社は10日、遠州鉄道株式会社の保険事業本部が、横河レンタ・リースのデータレスPCソリューション「Flex Work Place Passage」を採用したと発表した。同事業本部では、営業担当者を中心に150ライセンスを導入しているという。

 静岡県浜松市を中心とした遠州地区で運輸事業を営んでいる遠州鉄道だが、保険事業本部では全国に顧客を抱えており、本社がある浜松から出張することも多いという。そうした場合、セキュリティ面に配慮する必要から、営業担当者は社内業務用PCとは別の社外持ち出し用のノートPCを利用し、リモートアクセスツールで社内ファイルへアクセスしていた。

 しかし、このツールは何段階もIDやパスワード入力が必要な上に起動が遅く、接続後の動作も重いため、空き時間に作業をこなすことが難しいという問題を抱えていた。そのため、多くの担当者は出張先から会社に戻ってまとめて業務を行っており、結果として夜間や休日出勤などの時間外業務が増えてしまう、といった課題を抱えていた。

 また、社内業務用のPCとは別のノートPCを持ち出し用に購入していたことで、管理やコスト面が会社にとって大きな負担になってしまっていたとのこと。

 これを改善すべく、改善の相談を受けたグループ会社の遠鉄システムサービス株式会社では、Flex Work Place Passageの導入を検討。VDIやシンクライアント環境との比較・検証を半年間にわたって実施した結果、機能面ではさほど差がないことが確認できたため、コスト面でのメリットが高いFlex Work Place Passageを採用したという。

 Flex Work Place Passageは、Active Directory(AD)環境のクライアントPCに専用アプリケーションを導入することで、PCのローカルリソースをそのまま利用しながらも、ローカルのディスクにはデータを保存させない“データレスPC”化するソリューション。

 ユーザーがデータを保存すると、ローカルのディスクではなく、ネットワークを通じてクラウド上のストレージ、あるいは本社などに用意されたファイルサーバーのストレージに書き込まれる仕組みで、セキュリティを担保しながらも、利便性を落とさずにPCを扱えるようになる。

 遠州鉄道は、リモートアクセスツールからFlex Work Place Passageへとリプレースされたことで、外出先から社内ファイルへのアクセスがストレスなく接続できるようになり、より効率的に業務を行えるようになったとのこと。またFlex Work Place Passageは、普通のPCと同じような操作で使いこなせるので、PC管理者の負荷も軽減できたとしている。