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Skype for Businessで働き方改革を支援、マイクロソフトがパートナー6社とソリューションを提供

 日本マイクロソフト株式会社は9日、クラウドビジネス推進に向けた新たなパートナー向け施策となる「Skype Operations Framework(SOF)」を開始した。6社のパートナー企業から、それぞれソリューションが発表されている。

 SOFは、「実践的なガイダンス」「アセットトレーニング」「パートナー支援」といった観点から高品質なサービスを提供するものであり、「Skype for Business Onlineの計画、導入、運用におけるリファレンスモデルとしても位置づけられる」(日本マイクロソフト 業務執行役員 パートナービジネス推進統括本部の浅野智統括本部長)という。

Skype Operations Frameworkとは
日本マイクロソフト 業務執行役員 パートナービジネス推進統括本部の浅野智統括本部長

 2016年7月から、パートナーを対象にSOFトレーニングを無償提供。10月にはSOFアセスメント試験の提供を開始しており、SOFアセスメントに合格したエンジニアが2人以上いるパートナーをSOFパートナーとして認定した。

 さらに日本マイクロソフトでは、クラウドプラクティス開発推進本部を中心に、Skype for Businessをはじめとして、ネットワークやクラウドに対して高い技術力を持つパートナー企業を支援する体制を確立し、それぞれの企業が持つソリューションを、SOFに準拠したSOFオファリングとして認定している。

 「当社では、800社以上の賛同企業とともに働き方改革に取り組んできた経緯がある。テレワーク活用による時間の削減効果を実感した企業は70%以上に達しており、Skype for Businessは、働く方改革には欠かせないものになっている」との認識を示す。

 また、「Skype for Business Onlineは、中小企業でも簡単に導入できるものだが、一方で大手企業においては、クラウド環境への移行において、既存のネットワークやハードウェアなどとの整合性などの課題があるし、運用段階においても通話品質の確保などの課題がある。そうした課題を解決するフレームワークがSOFだ。全世界では70社のパートナーが参加しており、そのうち、日本からは6社が参加。これは米国に次いで参加パートナー数が多い」と、SOFについて説明した。

日本からは6社が参加する
マイクロソフト関係者と日本のSOFパートナー6社

6つのパートナーソリューションを発表

 今回発表されたのは、以下の通り。

・NECネッツエスアイ 「ワークスタイル改革テレワーク導入支援サービス」
・協和エクシオ 「Skype for Business導入アセスメントサービス」
・KDDI 「Skype for Business Online PBX機能検証パッケージ」
・ソフトバンク 「クラウドPBXトライアルパッケージ」
・日本ユニシスグループ 「Office 365エンタープライズサービス」
・三井情報(MKI) 「Skype for Business導入運用サービス」

 日本マイクロソフトでは、SOFパートナーとの連携を強化し、今後1年間で約20件の導入事例を公開していくという。

 NECネッツエスアイ 執行役員 企業ソリューション事業本部の原田淳一本部長代理は、「働き方改革ソリューションがSOFに認定された。PBXとWindows 10に加えて、AIを組み合わせることで、さらに強いソリューションを実現できる。導入、運用、構築に至るすべての面で強力に推進したい」と述べた。

NECネッツエスアイ 執行役員 企業ソリューション事業本部の原田淳一本部長代理
ワークスタイル改革テレワーク導入支援サービス

【お詫びと訂正】
初出時、原田氏のお名前を誤って掲載しておりました。お詫びして訂正いたします。

 協和エクシオ 取締役常務執行役員 ICTソリューション事業本部の大坪康郎本部長は、「新たなフレームワークにおいて、導入アセスメントサービスが認定された。これは、新たなエンタープライズ向けの音声ソリューションを導入する際の診断を行い、課題解決方法と新たなソリューションを提供するものであり、安心して提案し、安心して利用できる環境が整った。日本マイクロソフトとの連携により、さらに高度なアセスメントサービスを提供したい。今後も、当社が持つソリューションのSOF認定にも取り組みたい」とする。

協和エクシオ 取締役常務執行役員 ICTソリューション事業本部の大坪康郎本部長
Skype for Business導入アセスメントサービス

 また、KDDI ソリューション事業本部ソリューション推進本部の村山敏一本部長は、「KDDIは、Skype for Businessにおいて20万人を超えるユーザー実績を持つ。Skype for Business Online Cloud PBXの導入に際して、これまで培った実績をベースに機能検証パッケージを提供。クラウドの音声マーケットを拡大していきたい」と発言。

KDDI ソリューション事業本部ソリューション推進本部の村山敏一本部長
Skype for Business Online PBX機能検証パッケージ

 ソフトバンク 常務執行役員 ICTイノベーション本部の佐藤貞弘本部長は、「働き方改革にはSkype for Business Onlineが不可欠であり、日本のエンタープライズユーザーが求める通話品質にあわせたものをレギュレーションのレベルから提供していく。その導入部分にトライアルパッケージを用意してる。現在、米マイクロソフト本社で、当社のエンジニアが協議を行っており、その成果も提供できるようになるだろう」とした。

ソフトバンク 常務執行役員 ICTイノベーション本部の佐藤貞弘本部長
クラウドPBXトライアルパッケージ

 日本ユニシスグループ サービス企画部の森口秀樹部長は、「大手企業では企業内ネットワークの複雑性が増し、管理性やセキュリティでの課題がある。Cloud PBXを含めて、音声とデータ、動画をバランスよく配置して最適化し、アセスメントから導入、適用、保守、運用までを含めたサービスを提供する」とコメント。

日本ユニシスグループ サービス企画部の森口秀樹部長
Office 365エンタープライズサービス

 三井情報 執行役員 ソリューションセンターの河島真司センター長は、「四半世紀にわたって、音声コミュニケーションに対応してきた経緯があり、Skype for Business Onlineの前身となるLINKでは国内初の認定パートナーだった。テクノロジーの活用だけでなく、顧客の業務に、いかに適用していくかといった運用面にフォーカスした製品を用意しているのが特徴である。売り上げに貢献する価値提供を行いたい」とした。

三井情報 執行役員 ソリューションセンターの河島真司センター長
Skype for Business導入運用サービス

 米Microsoft コーポレートバイスプレジデント ワールドワイドパートナーグループのガブリエラ・シュースター氏は、「全世界のパブリッククラウド市場は、2020年には1950億ドル(約22兆円)に達するが、これは氷山の一角でしかない。クラウド市場全体では5000億ドル(約57兆円)になる。クラウドを活用することで、社員の生産性を高め、多くの価値を提供することができるが、これを届けることができるのはパートナーである。マイクロソフトのプラットフォームのイノベーションを、パートナーのイノベーションとともに提供することで、企業に新たな価値を届けることができ、日本の経済を成長させることができる」と発言した。

米Microsoft コーポレートバイスプレジデント ワールドワイドパートナーグループのガブリエラ・シュースター氏

 さらに同社の取り組みとして、「当社はパートナーに対して、3つの投資を行っている。ひとつは、新たなスキルの獲得支援。PDU(プラクティス・テベロップメント・ユニット)によるサポートを通じて、新たなソリューション構築を支援する。2つめは、新たなビジネスモデルを構築し、パートナーの収益を向上させること、そして、3つめがエコシステム全体を通じて新規顧客ニーズを獲得し、パートナーと一緒になってユーザーのビジネスを再定義することである。当社は、40年間にわたってパートナーとのエコシステムを構築し、業界のリーダーとしてパートナー戦略に投資を行ってきた。CEOのサティア・ナデラも、Microsoftは常にパートナー主導の企業であり、これからもその姿勢は変わらないことを訴えている」などと述べた。

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 なお、昨日発生した同社データセンターの東日本リージョンでのMicrosoft Azureの障害については、日本マイクロソフトの浅野統括本部長が「こうした障害があってはならない。多くの顧客にご迷惑をかけた。パートナーからも品質に対する不安に関する問い合わせなども発生することになる。今後、SOFを通じて、障害の状況や対応状況などの情報を共有できる環境を確立し、どんな影響やインパクトがあるかといったことを、パートナーに対しても適切に伝えていきたい」と語っている。