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ソフトバンク、Microsoft Teams向け音声通話サービス「UniTalk」を提供

ユーザーに固定電話番号を割り当て、PCやスマートデバイスから発着信可能に

 日本マイクロソフト株式会社とソフトバンク株式会社は17日、次世代コミュニケーションサービスにおいて戦略的パートナーシップを締結したと発表した。ソフトバンクでは、Microsoft Teams向けの音声通話サービス「UniTalk」を、8月1日から提供開始する。費用は、1番号あたり月額800円(税別、ユニバーサル料金別途)。

 なお、日本においてMicrosoft Teams向けの音声通話サービスが提供されるのは、これが初めてになるという。

UniTalk

Microsoft Teamsのユーザーが0AB~J番号で発着信できる音声通話サービス

 UniTalkは、Microsoft Teamsのユーザーが、オフィスや外出先から、PCやタブレット、スマートフォンを利用して、0AB~J番号による固定電話番号での発着信ができる新たな音声通話サービス。Microsoft Teamsに企業の音声通話機能を統合できることから、ビジネスに必要なあらゆるコミュニケーションを、シームレスかつ場所を問わずに行え、多様なワークスタイルへの対応が可能になるとした。

 在宅勤務やリモートワーク、あるいは社内のフリーアドレスの際にも、固定電話番号が利用できるほか、「03」や「06」で始まる、地域性を特定できる市外局番を利用できることから、企業の顧客対応業務など、固定番号を利用したいといったニーズにも対応可能となっている。

 また、オフィスへの固定電話機の設置や電話回線、ゲートウェイ設備などが不要であるため、導入時の工事や運用管理の負担が軽減される点も特長とした。

UniTalkの概要
場所に捕らわれない利用が可能
固定回線にひも付く手間やコストが不要

 ソフトバンク 常務執行役員の佐藤貞弘氏は、「名刺に刷り込んでいる電話番号をどこでも使え、東京オリンピックの期間に在宅勤務をしなくてはならないといった場合にも、そのまま電話番号を利用できる。さらに、プロジェクトにあわせて小規模なオフィスが必要になった際などにも活用可能。WeWorkでも固定電話番号が利用できる。コスト面でも効果があり、マルチデバイス環境で利用できる点も特長だ」と、サービスのメリットをアピールした。

ソフトバンク 常務執行役員の佐藤貞弘氏

 さらに、Microsoft Teamsのクラウド基盤と、ソフトバンクの電話網を直接接続し、従来のIP電話よりも高品質の音声通話を実現しているという。

 この点について、ソフトバンクの佐藤常務執行役員は、「クラスAの音声品質を実現しているのが特徴。すでに、ニトリやソフトバンクテクノロジーなど11社が早期導入しており、これらの早期導入企業からは、音声がクリアであることに加え、Microsoft Teamsとの親和性が高いといった評価を得ている」と述べた。

 なお、10月以降は国際電話サービスやナンバーポータビリティにも対応するほか、MicrosoftのAIアシスタントであるCortanaとの連携により、固定電話番号を使ったコールセンターで、音声対話への活用も可能になるとした。

 「日本の労働環境の変わり目にこのサービスを提供できる。これは、画期的なサービスである。コワーキングのデジタルイノベーションを実現することになる」(ソフトバンクの佐藤常務執行役員)。

ソフトバンクがベストパートナーであると判断

日本マイクロソフト 代表取締役社長の平野拓也氏

 一方、日本マイクロソフトの平野拓也社長は、「7割以上の企業では、コミュニケーション不足に悩んでいるほか、『組織の再編や買収などの動きに伴う変化に対応できない』『なにが必要なのかといったインサイトが少ないために継続的な改善ができない』といった、イノベーションを阻害する3つの要因があるが、これを解決するためには、コミュニケーションの質を高めることや、柔軟なコミュニケーションインフラの整備、AIを活用した従来にないオペレーションが大切になる。Microsoft Teamsは、こうした課題を解決するために有効なツールになるだろう」とする。

イノベーションを阻害する3つの課題
課題を解決するためには

 日本マイクロソフトによると、Microsoft Teamsは50万人以上が利用し、フォーチュン100社のうち91社が導入。1万人以上で利用している企業も150社以上に達しているという。また44言語に対応しており、国内でも数多くのユーザーが利用しているとした。

 「Microsoft Teamsは、チームコラボレーションのハブであり、プラットフォームになる。8割の企業がコミュニーションの課題を解決できたという結果が出ている。経営課題を解決でき、働き方改革につなげることができる」(日本マイクロソフト 平野社長)。

Microsoft Teamsの実績
国内導入事例

 またソフトバンクとの提携について、「音声サービスを再定義し、新たなコミュニケーション手段を提供する上で、ソフトバンクがベストパートナーであると判断した。日本のお客さまに対して、新たなコラボレーションの仕組みを提案でき、働き方改革を促進し、さらに、デジタルトランスフォーメーションを促すことができる。インテリジェントコミュニケーションは、イノベーションのための大切な要素になる」と説明している。

 一方、ソフトバンク 代表取締役副社長執行役員兼COOの今井康之氏は、「ソフトバンクは、音声、モバイル、データサービスを提供する一方で、戦略的事業として、新たな技術によるサービスの提供を模索している。今回のサービスは、働き方改革という世の中の需要に応じたものであり、キャリアとしての経験値と新たな技術をミックスさせた事業となる。グローバルで働き方改革を展開しているMicrosoftは最高のパートナーになる。ソフトバンクグループの総力を結集して、この事業に取り組んでいきたい」と話す。

 さらに、「100万契約を早期に実現したいと考えている。これはかなり早く達成できるだろう。ソフトバンクの営業部門には3000人が在籍し、40数万社に展開しているが、UniTalkを前面に押し出しながら、日本の企業の働き方改革を促進したい。また、日本マイクロソフトの販売ルートも活用できるだろう。ソフトバンクとしても、新たな本社ビルができるまでに、Microsoft TeamsとUniTalkを導入したい」とした。

 ソフトバンクの佐藤常務執行役員も、「すでに導入した企業の反応によると、100万契約は、意外に簡単に達成できるのではないか」とした。

ソフトバンク 代表取締役副社長執行役員兼COOの今井康之氏
100万契約を目標に掲げている
日本マイクロソフト 代表取締役社長の平野拓也氏(左)と、ソフトバンク 代表取締役副社長執行役員兼COOの今井康之氏

 なお、日本マイクロソフト 業務執行役員 Microsoft 365ビジネス本部の三上智子本部長は、「Microsoft Teamsによる音声通話サービスには、他社が参入することも可能だが、UniTalkでは、管理機能がひとつの画面で提供できるなどの統合が進んでおり、米本社側との緊密な関係によって実現したものである。ぜひ、この連携によるサービスを成功させたい」とする。

日本マイクロソフト 業務執行役員 Microsoft 365ビジネス本部の三上智子本部長

 ソフトバンクの佐藤常務執行役員も、「Microsoft米本社とは、Skype for Businessの時代から緊密な関係がある。その積み上げによって開発したものであり、他社との差別化ができる」と自信を見せた。

 このほか記者説明会では、日本マイクロソフト 業務執行役員 エバンジェリストの西脇資哲氏がMicrosoft Teamsのデモを行い、会社側からスマホへと発信した場合や、スマホから会社側に連絡した場合にも、それぞれに固定電話の番号が表示されていること示した。

 さらに、グループチャットやオンラインミーティングなどの機能のほか、Office 365アプリとのネイティブな統合環境を実現していること、ビデオ会議の機能では、相手がしゃべっている言語を翻訳できるライブ字幕機能や、自分が映っている背景をぼかす機能などを紹介している。

日本マイクロソフト 業務執行役員 エバンジェリストの西脇資哲氏
Microsoft Teamsの画面
Microsoft Teamsのビデオ会議機能では背景を消すことができる。また字幕機能で英文も表示できる
Microsoft Teamsからスマホに電話をすると固定電話の番号が表示される