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Google Cloud、AI/機械学習関連はビジネスに応用できるサービスを中心に紹介

Google Cloud Next '19 2日目基調講演

 GoogleのクラウドサービスであるGoogle Cloudのカンファレンス「Google Cloud Next '19」が4月9日から4月11日まで、米国サンフランシスコにて開催された。

 2日目の基調講演では、ハイブリッドクラウド関連や、セキュリティ関連、データベースなどのデータプラットフォーム関連、AI/機械学習関連、G Suite関連、開発関連の新サービスやプロダクトが発表された。

 本記事ではそのうち、AI/機械学習関連の発表をレポートする。

AutoMLの拡充などビジネス向けAI/機械学習サービスを発表

 AI/機械学習の分野では、ビジネスに応用するための高レイヤのサービスが中心に紹介された。

 Rajen Sheth氏(Director of Product Managementk, Cloud AI)は、「AI is for everyone」として、「すべてのビジネスに、すべての組織に(そしてbuilder(AI開発者)にも)」AI/機械学習の能力をもたらすと語った。

Rajen Sheth氏(Director of Product Managementk, Cloud AI)
高レイヤから低レイヤまでのサービスの位置づけ(会場で別途開催されたプレス説明会より)

 まず新発表されたのは、builder向けの「AI Platform」(ベータ版)。データの準備や管理、機械学習モデルの構築、実行など、AIの構築から実行までの一連のサイクルをサポートするプラットフォームだ。AI HubおよびKubeflow Pipelinesと組み合わせて、モデルのデプロイや共有も管理できる。

 Sheth氏はAI Platformの特徴を「build once to deploy anywhere」とし、ハイブリッドクラウド/マルチクラウドプラットフォームのAnthosがデプロイの管理プレーンとなると語っている。

AI Platformの発表
AI Platformの特徴(プレス説明会より)

 続いて、プログラミングや高度な知識なしでAI/機械学習を使うAutoMLの新サービスが発表された。昨年発表された画像認識のAutoML Visionや自然言語のAutoML Natural Languageに加え、動画を扱う「AutoML Video」(ベータ版)や、データサイエンティストが構造化データを扱うための「AutoML Tables」(ベータ版)が新しく登場した。

 基調講演では触れられなかったが、AutoML Visionのエッジ版である「AutoML Vision Edge」も発表されている(ベータ版)。モバイルなどエッジのデバイス側で画像の分類などを実行するもので、クラウドで実行する遅延を咲けられるという。

 そのほか、AutoML Visionで物体の位置や文脈を識別する「AutoML Vision object detection」(ベータ版)や、AutoML Natural Languageで専門用語や企業独自の用語を識別する「AutoML Natural Language custom entity extraction」(ベータ版)も発表されている。

AutoML VideoとAutoML Tablesの発表
AutoML Videoの説明(プレス説明会より)
AutoML Tablesの説明(プレス説明会より)
AutoML Vision Edgeの説明(プレス説明会より)

 企業の意思決定者向けには、「Document Understanding AI」が発表された(ベータ版)。デジタル文書やスキャンされた文書を、AI/機械学習によって、分類や情報抽出など処理と分析を行う。「企業の文書の80%は構造化されていない」とSheth氏。エンタープライズ情報管理(EIMM)のIron Mountainとのパートナーシップを発表したほか、RPAのUiPathや、電子書名のDocuSign、文書共有のEGNYTEおよびBoxのサービスと連携する。

Document Understanding AIの発表
Document Understanding AIの概要とパートナーシップ(プレス説明会より)

 小売業向けには「Recommendations AI」が発表された(ベータ版)。レコメンデーションのサービスを、スケールする形で提供するという。「パーソナライズにより、クリック率を90%、コンバージョンを40%、利益を50%アップさせる」とSheth氏は主張した。

 コンタクトセンターの典型的なタスクを自動化する「Contanct Center AI」も発表された(ベータ版)。CiscoやTwillio、Chatbase、Deloitte、KPMGなどとのパートナーシップも発表されている。

 基調講演では、Salesforceのコンタクトセンター向けチャットボット「Einsteinボット」と、そのユーザーであるHuluの事例も紹介された。Einsteinボットについては、同日づけでGoogleの対話分析サービスDataflow Enterprise Editionの採用が発表されている。

 壇上には、SalesforceのSarah Patterson氏(SVP, Product Marketing & Strategy)と、HuluのKaren Van Kirk氏(VP, Viewer Experience)が登場。米国だけで2500万人に及ぶユーザーへの対応のため「AIが次の論理的なステップ」と語った。

Recommendations AIの発表
Recommendations AIの概要(プレス説明会より)
Contact Center AIの概要
Contact Center AIの概要とパートナーシップ(プレス説明会より)
SalesforceのSarah Patterson氏(SVP, Product Marketing & Strategy、写真左)と、HuluのKaren Van Kirk氏(VP, Viewer Experience、写真右)
SalesforceのEinsteinボットがGoogleのDataflow Enterprise Editionを採用
EinsteinボットがHuluの番組をレコメンド