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GPUマーケットプレース「Lepton」発表 NVIDIAのプラットフォーマー戦略
2025年5月26日 11:04
開発者との直結、プラットフォーマー化
Leptonについて、アナリストはどう見ているのだろう。
IDCのMario Morales氏は「これは良い動きだ」とReutersにコメントしている。「NVIDIAは約500万人の開発者と近い関係にある。そのため、開発者に技術へのアクセスを拡大する方法を模索したいと考えている」と指摘し、開発者との直接的な関係の強化につながるとする。
市場調査会社Creative StrategiesのCEO兼主任アナリスト、Ben Bajarin氏は「Leptonは「NVIDIAが、多くのクラウドにまたがってGPUをアグリゲートする手段になる」とWall Street Journalにコメントしている。
一方で気になるのは、Leptonには、AWS、Google Cloud、Azureなどの大手が参画していないという点だ。Alexis Bjorlin氏は「大手クラウドも、いつでも参加できるよう設計されている」とReutersに説明しているが、実際に参加するかは不明だ。ハイパースケーラーたちは、他社を介して顧客と取引したいとは思わないだろう。
NVIDIAは、DGX Cloudをパートナーの大手クラウド経由で提供しているが、そのAI向けソフトウェアスタックは自社で管理している。そして今回、Neocloudsと連携しながら新しい“GPUの直販チャネル”を用意した。この両面作戦は、NVIDIA自身がサプライヤーからプラットフォーマーに変貌をとげていることを示すものだろう。