Infostand海外ITトピックス

SASとMicrosoftが提携 アナリティクス大手を同盟に加えたAzure

同盟を拡大するMicrosoft

 SASとの提携は、IaaSでAWSと激しい戦いを繰り広げるMicrosoftにとって、新しいパートナーの獲得となった。

 SASのCTO(最高技術責任者)兼COO(最高執行責任者)のOliver Schabenberger氏と共にイベントに登場したScott Guthrie氏(MicrosoftのクラウドおよびAI担当エグゼクティブバイスプレジデント)は、「AIとアナリティクスを民主化するという共同のビジョンがある。それぞれの分野で長期的にリーダーだった両社が歩み寄る。“Better Together(一緒だともっといい)”ストーリーだ」と述べた。

 元Oracle幹部で業務アプリケーション分野の専門家Bob Evans氏は、ブログで「SASが加わることで、Microsoftは“追加の燃料”を得ることになる」と評する。Microsoftの「既にAI、データ、機械学習、アナリティクスなどを中心とする製品がそろった素晴らしいラインアップ」に加わる、との分析だ。

 「素晴らしいラインアップ」とは、Microsoftが2019年秋に「Project Embrace」としてクラウド移行サービスで提携したSAP、それにAdobe、人事クラウドWorkday、IT運用管理などのクラウドを持つServiceNowなどを指す。

 Evans氏はIaaS、SaaS、PaaSを扱うベンダーを顧客視点から評価した独自ランキング「Cloud Wars Top 10」を作成しているが、Microsoftはここで1位。SAP、AdobeなどCloud Wars Top 10のうち6社が、Microsoftの同盟に参加している。

 SASはCloud Wars Top 10にこそ入っていないが、アナリティクス界では大手だ。なお、AWSはランキングの2位だ。