週刊データセンターWatch:

IIJと河村電器産業、GPUサーバーに対応したモジュール型データセンターを開発
2025年5月7日 06:00
株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)と河村電器産業株式会社は、生成AI用のGPU搭載サーバーに対応できる、モジュール型エッジデータセンターを共同で開発した。今後は、より実地的な環境での性能評価を進め、2025年度下期の製品化を目指す。
モジュールのサイズは幅120cm、奥行200cm、高さ230cm。受電設備に用いられる汎用キュービクルの函体をもとに開発されており、屋内外を問わずに、短納期かつ低コストで設置できるとしている。内部には19インチサーバーラック1架、サーバー冷却装置、UPSなどが敷設される。
1モジュールあたり45kWの電力共有が可能で、生成AI用のGPU搭載サーバーにも耐えるレベルを確保した。複数モジュールの連結動作なども想定されているという。
データセンターを巡っては、近年のAI需要の高まりを受け、消費電力の大きなGPUの稼働を想定した設備が求められている。しかし新規のデータセンター建設には時間もコストもかかる。一方で、データの送受信にかかる時間、セキュリティなどの観点から、ユーザーにより近い場所でサーバーを稼働させたいとのニーズも高まっている。こうした背景からIIJと河村電器産業では、短納期で設置の柔軟性が高く、消費電力の大きなサーバーにも対応可能なモジュール型設備の開発に至ったとしている。