週刊データセンターWatch:

【データセンター用語集】PPAとは

 「Power Purchase Agreement」の略称で、日本語では「電力販売契約(もしくは電力購入契約)」と訳される。一般的には、太陽光発電などによる再生可能エネルギーを利用したい企業が、保有する遊休地を事業者に貸し出し、発電設備を無料設置してもらう一方で、電力は事業者から買う方式のことを指す。ただしデータセンターを巡っては、PPAの一類型である「オフサイトPPA」の取り組みも広がっている。

 いわゆるPPAは、敷地があってもコスト的に発電設備が導入できなかったり、管理上の手間の増加を嫌って設備を持ちたくない企業などに適した制度とされる。初期費用は最小限で、設備の運用は原則すべて業者にまかせ。かつ企業自身は敷地内で発電される電力を使って、相当分の料金を支払うだけでよく、さらにCO2削減にも貢献できる。

この方式は、自社の敷地で発電した電力をその場で使うことから、厳密には「オンサイトPPA」と呼ばれる。契約は10~20年単位の長期で結ばれるのも特徴。

 これに対して「オフサイトPPA」では、自社敷地外からPPA事業者を通じて電力を供給してもらう方式のこと。例えば都市部のデータセンターでは地価の都合などから敷地に余裕がなく、オンサイトPPAによる電力供給は現実的ではない。そこで、遠隔地の発電設備から電力を供給してもらうオフラインPPAに注目が集まっているようだ。