週刊データセンターWatch:

【データセンター用語集】レイテンシー(レイテンシ)とは

 通信処理やデータ処理が実行されてから、実際に処理が反映・終了するまでの時間差のこと。英語表記は「latency」で、「潜在」「潜伏」などを意味するが、IT・デジタルの世界では「遅延(時間)」を指すケースが一般的である。遅延が少ない場合に「レイテンシーが小さい」、その逆は「レイテンシーが大きい」などと表現する。基本的に、レイテンシーの小さいシステムは優秀と考えてよい。

 レイテンシーはITのあらゆる領域で認識されている事象で、ゲーム機と映像ディスプレイの関係を示す際などにもしばしば取り上げられる。実際にボタン操作をして、それが画面に表示されるまでの時間が0.1秒でも短ければ、その分だけ操作は効率化される。

 インターネット通信のレイテンシーは、接続回線の品質やサーバーの性能などによって変動する。ただしデータセンターの場合、通信内容をインターネット上のどのサーバーでリレーさせるかという“経路”の影響も大きい。例えば海外サーバーとの通信は、距離が長くなる分だけ、国内サーバーと比べてレイテンシーが不利になりやすい。

 ECサイトや在庫管理システムなども当然、操作するにあたってレイテンシーが小さい方が待ち時間も短くなり、業務効率アップに繋がる。ユーザーとよりネットワーク的に近いデータセンターにシステムを構築するなどの配慮もまた必要だ。