週刊データセンターWatch:

【データセンター用語集】DDoS攻撃とは

 インターネットなど各種ネットワークを通じて、特定のサーバーやウェブサイトを機能不全に陥れようとする行為は「サイバー攻撃」と呼ばれるが、DDoS攻撃はその手法の1種。DDoSは「Distributed Denial of Service」の頭文字を並べたもので、日本語に直訳すれば「分散的なサービス拒否」。おもな読み方は「ディードス(こうげき)」。

 DDoS攻撃を理解する上での大前提として、サイバー攻撃の一類型にまず「DoS攻撃(Denial of Service。ドスあるいはディーオーエスと読む)」がある。ウェブサイトやサーバーなど何らかの対象に対し、膨大な量のデータを送信したり、脆弱性を突いたりすることで、対象の処理能力をパンク状態にさせること全般がDoS攻撃と呼ばれる。この時、データの送り付けを行う機器が1台だけでなく、複数かつ大量の機器から同時並行的になされる場合は、分散を意味する「Distributed」を付加して、DDoS攻撃と表現する。

 攻撃元が1台のDoS攻撃に対しては、防衛は比較的容易とされ、いわば旧態的な手法だと言える。そんなDoS攻撃でも、攻撃元が複数台になることで悪質性が大きく増す。また、マルウェア(コンピューターウイルス)で侵害したPCをリモート操作して攻撃役にする事例も恒常化するなど、DDoS攻撃の存在感は(悪い意味で)高まり続けている。