週刊データセンターWatch:

【データセンター用語集】ハザードマップとは

 自然災害の被災想定区域を示した地図のこと。被害軽減や防災を目的に、おもに地方自治体(市町村)によって作成され、地元住民を含め広く一般向けに公開される。また「地震」「洪水」「津波」「土砂災害」「火山」など、災害別に細かくとりまとめられるため、当該地域の危険度を把握するためには複数のハザードマップを参照する必要がある。

 近年、データセンターの立地にあたっては、耐災害性が重要視されるため、結果的にハザードマップの情報は欠かせないものとなっている。データセンターは災害の発生有無によることなく、24時間365日体制でサーバーを稼働させられることが本質的なサービス価値である。よって、ハザードマップの被災想定区域外に立地するデータセンターは、それ自体がセールスポイントにもなってくる。

 ただし、ハザードマップはあくまで被災区域の推定を行ったものである。予想を超える規模の災害が発生したり、あるいはデータセンターが無事であっても、停電でサーバーが稼働できないなど、さまざまな問題が発生しうる。データセンターの選定にあたっては、建物の耐震基準、地盤の強固さ、活断層からの距離、自家発電設備の有無、平時のアクセスのしやすさ(現地メンテナンスのための訪問のしやすさ)などを総合的に検討すべきである。