週刊データセンターWatch:

【データセンター用語集】メガクラウドとは

 クラウドサービス提供事業者の中でも特に市場シェアが大きく、かつ国際的にサービスを展開する事業者の総称。ただ「俗称」としての側面が強く、明確な定義が社会的に統一・共有されている状況とは言い難いが、Amazon、Microsoft、Googleの3社を指すケースが大半を占める。よって「3大クラウド」ともほぼ同義である。

 企業・団体などがインターネット上でサービスを展開する場合、なんらかのサーバーを構築する必要があるが、その有力な選択肢となっているのがAmazonの「AWS(Amazon Web Services)」、Microsoftの「Azure」、Googleの「GCP(Google Cloud Platform)」の3つである。

 サーバーを構築・運用する手法は、オンプレミスを含めて多数存在し、日本国内のクラウドサービス事業者も当然存在する。しかし機能・知名度・スケールメリットなどの相乗効果もあり、Amazon、Microsoft、Googleを利用するユーザーは極めて多い。その抜きんでた存在感から「メガクラウド」という表現が度々用いられる。

 ITインフラの構築においては、メガクラウドの存在を抜きに語るのは今や難しい。例えば日本国内で長らくコンピューターシステムを運用している企業は、基幹系のシステムを国内データセンター内に置き、対して顧客向けECサイトはメガクラウド上に構築するといったケースが見られる。この場合、社内システムとメガクラウドの連携にあたってセキュリティを高めるため、「閉域網接続」のサービスをデータセンター事業者が提供する例も多い。