週刊データセンターWatch:

【データセンター用語集】キャリアニュートラルとは

 データセンターにおいて、ラックに対して引き込む回線の提供元事業者・回線種類・プロバイダーなどに制限がないこと。いわゆる「囲い込み」「ロックイン」の懸念が少ないサービスあることを意味する。

 データセンターのサービスは、一旦契約すると長期に渡って利用し続けるケースが一般的である。もしサーバーを別のデータセンターに移したいとしても、移転計画の作成やデータの引越しに伴う作業など、実際には多大な転換コストがかかるため、契約の継続が選択される可能性は高い。

 とはいえ技術進化や社会情勢の変化によって、新しいセキュリティサービスを付加したり、接続する回線を二重化したいなど、さまざまなニーズが後天的に発生しうる。この際、データセンター事業者側が指定した回線やサービスしか選択できない(=キャリアニュートラルでない)場合、結果としてコストが高騰する恐れがある。

 よってデータセンターの選定にあたっては、料金の単純な比較に留まらず、キャリアニュートラルであるかどうか、将来的に予定している作業に対してどの程度コストがかかるかも含めて、検討すべきである。