週刊データセンターWatch:

【データセンター用語集】リージョン(region)とは

 英語では「地域」「範囲」などの意味。データセンター分野におけるリージョンとは、地理的・ネットワーク的に独立したエリアのことを指し、たとえば「東日本リージョン」「北米リージョン」というような表現が用いられる。

 本来クラウド上で提供されるサービスは、サーバーの物理的所在地、データの保存場所などを意識する必要はない。とはいえ、実際にはユーザーの所在地とサーバーの所在地が近接している方がインターネット通信速度の観点では明らかに有利となる。一方で、基幹系システムのデータバックアップ先が複数あっても、ある特定のリージョンだけに集中させてしまっていては、停電や自然災害が発生した場合の復旧に支障が出かねない。

 よって、クラウドサービスはどのリージョンで運用・提供されているかが重要であり、具体的にどの業者のサービスを契約するかの判断材料ともなる。それまで米国だけで提供されていたサービスについて、東京リージョン開設を機に導入するというケースは十分あり得る。

 リージョンの分け方はデータセンター事業によって異なるが、国内事業者であれば最低でも「東日本リージョン」「西日本リージョン」の2つを用意し、それぞれ独立させているケースが多いようだ。またリージョン内ではさらに「ゾーン」という単位で管理・区分されるのが一般的。