週刊データセンターWatch:

【データセンター用語集】「冗長化(じょうちょうか)」とは

 ITシステムにおける機器構成の考え方の1種。故障の発生に備え、あらかじめ予備の機器を配置したり、同一の機能・役割の設備を複数個用意しておくことで、万一トラブルが発生した場合でも稼働を継続できるようにすること。英語では「redundantize」。

 生活インフラ維持のための管理システムは、24時間365日体制で運用が必須であり、かつ数秒の停止であっても人命に関わる恐れがある。また金融取引システムなどでも同様で、わずかな故障が莫大な経済損失に繋がる可能性がある。

 こうした問題を避け、システムが連続稼働を続けるための有力な手段が冗長化である。冗長化によって安全性が高まった状態は「冗長性が高い」とも表現される。ただし、故障発生時にシステムを停止させて、バックアップデータを復元するような行程が必要なシステムは、冗長性が確保されているとはいえない。

 冗長化にあたっては、サーバーや回線の二重化・三重化などが一般的に行われる。また局地的な天災などが発生した場合にも運用が継続できるよう、サーバー設置拠点を東京・大阪に分散させるケースもある。