特別企画

Webスタンダードを積極的にサポートするMicrosoft Edge

Windows 10 Anniversary Updateでの強化点を見る

Windows Helloなどの生体認証機能をWebサイトで利用可能に

 もう一つ、Anniversary UpdateのEdgeの特徴としては、Windows Helloなどの生体認証機能をWebサイトで利用できるようになることが挙げられる。

 現在、Webサイトのログインには、大半の場合、IDとパスワードが使われている。さまざまな方法で暗号化したりしているが、Webサイト側にIDとパスワードが保存されているため、ハッキング被害にあえばユーザーの情報が流出することになる(IDやパスワード、クレジットカード番号、住所、電話番号など)。

 そこで、Anniversary UpdateのEdgeでは、Windows 10が基盤として持っている生体認証機能とFIDO 2.0に準拠したW3CのWeb Authentication APIを連携させ、IDやパスワードを入力しなくてもWebサイトにログインすることができるようにした。

 ただし、これらの機能をサポートするためには、Webサイト側もFIDO 2.0をサポートする必要があるため、Anniversary Updateがリリースされてもすぐに使えるわけではない。とはいえ大きな流れとしては、インターネット上にIDやパスワードを流したり、Webサイト側でIDやパスワードを管理しない方向に動いているので、数年の内には、WebサイトにIDやパスワードを入力することは時代遅れになってしまうかもしれない。

新しいEdgeでは、Microsoft PassportとWindows Helloを使った生体認証の仕組みが用意された
FIDOをサポートすることで、WebサイトへのログインをFIDOベースで行うことができる。ただし、Webサイト側の改修が必要になる
Windows Helloを使って、顔認証でWebサイトにログイン
現状では、Microsoft PassportとWindows Helloの組み合わせだが、将来的には、FIDO対応デバイスでのログインも可能にする