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ストラトスフィア、柔軟な仮想オフィスネットワークを構築できる「OmniSphere」を開発

 株式会社ストラトスフィアは10日、SDN技術によりオフィス内の有線/無線LANの柔軟な統合管理を可能にする仮想ネットワークソリューション「OmniSphere」を開発したと発表した。8月をめどに提供開始する予定という。

 OmniSphereは、SDN技術を用いて、企業の物理ネットワーク上に柔軟な仮想レイヤ2ネットワークを構築できるソリューション。具体的な構成要素としては、端末をMACアドレスやユーザーなどによって認証する「OmniSphere Engine」、OmniSphere Engineと連携して端末を認証し、レイヤ2オーバーレイヤ3リンクを自動設定して、適切な仮想L2ネットワークに中継する「OmniSphere対応スイッチ」と「OmniSphere対応アクセスポイント」、レイヤ2オーバーレイヤ3リンクを終端し、物理サーバーやクラウドサーバーが接続されたVLANネットワークに中継する「OmniSwitchNode」などが提供される。

 これを利用することにより、企業のオフィスフロアや拠点間を結ぶ広域ネットワークをまたいで、PCやスマートデバイスなどの端末、物理サーバーおよびクラウドサーバーを、同一の仮想ネットワークで接続・管理できる点が特徴。これにより、組織変更やレイアウト変更のたびに再構築や再設定を行っていた有線/無線LANのオフィスネットワークを、ユーザーの端末を認証するだけで自動設定できるようになるため、企業ネットワークの運用管理負荷を大幅に削減削減するとのこと。

 端末の識別は、MACアドレス認証とユーザー認証(ユーザー名とパスワード)のいずれか、もしくは両方で実施し、端末単位でトラフィックのフロー制御やQoSの設定を行える。また接続個所/ユーザーのアクセス履歴の記録に対応するほか、検疫システムとの連動により、セキュリティの確保が可能。機器の制御と管理は、OmniSphere Engineによって自動で行える点もメリットとした。

 一方、接続する端末の機種、OSには依存せず、専用アプリケーションをインストールしたり、接続先によって端末の設定を変えたりすることも不要なため、ユーザー側ではネットワークを特に意識する必要はない。

 ストラトスフィアは、こうした特徴を持つOmniSphereの商用化を進めるとともに、国内のネットワーク機器メーカーに、OmniSphere対応スイッチおよびアクセスポイントの製品化を提案していく考えだ。

 なお同社では、6月12日から幕張メッセで展示会が開催される「Interop Tokyo 2013」のSDN ShowCaseに、このソリューションを参考出品するとのこと。

(石井 一志)