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SCSK、次世代ERP「PROACTIVE」にチャットで経費精算ができるAIエージェント機能を搭載

 SCSK株式会社は27日、AIネイティブな次世代ERP「PROACTIVE」に、新機能「PROACTIVE コンシェルジュ」を追加したと発表した。第一弾として、Microsoft Teams(以下、Teams)のチャットだけで、領収書情報の読み取りから精算情報の入力、社内規定チェックまで経費精算・承認業務を完結できる機能を提供する。これにより、従来の経費精算プロセスと比較して、最大80%の業務効率化を実現し、顧客の生産性向上に貢献するとしている。

 SCSKでは、労働人口の減少などの社会課題から、従業員の労働生産性向上は企業の取り組むべき課題となっているが、バックオフィス業務は依然として煩雑な事務作業が多く、特に経費精算業務は社内ルールに即した対応が必要だと説明。顧客からは、「経費精算業務に多くの時間を取られ、本来の業務に時間を割けない」「海外出張精算などの頻度が低い経費精算で問い合わせが増え、ミスが多く手戻りが発生する」といった効率化のニーズがあったという。

 こうした背景から、SCSKはAIエージェント機能「PROACTIVE コンシェルジュ」の開発にあたり、日本マイクロソフト株式会社と連携。PROACTIVE上で行う経費精算対応をTeams上で実現することで、顧客の業務効率化に貢献するとしている。

 PROACTIVE コンシェルジュは、Teamsを活用したAIエージェント。経費精算に関わる申請や精算、承認といった業務を、経費精算専用の社内システムを利用せずともTeams上で完結でき、従業員は場所や時間を問わず簡単かつ効率的に経費精算業務を行える。

 顧客側での改修作業は必要なく、2カ月からの導入が可能。この期間内にFit&Gap分析から顧客独自の社内ルールに基づいたチューニングを行う。

 シンプルな申請プロセスで、Teamsに領収書(手書きも可能)の画像ファイルを添付し、「精算したい」とメッセージを送信するだけで、申請伝票が自動作成される。また、スムーズな承認ワークフローを実現し、作成された伝票はTeamsを通じて承認者に通知され、チャット上で簡単に承認作業を進められる。

 AIによる自動チェック機能を備え、企業ごとに設定された社内ルール(出張宿泊費や接待交際費の規定上限チェック、件名への出張先入力、領収書の発行日制限、プロジェクトコードの入力必須化など)に基づき、申請時に自動でチェックを行う。

 承認依頼や修正依頼が発生した場合には、Teamsの通知機能を通じてリアルタイムに通知される。インターネットに接続できる環境であれば、PC、スマートフォン、タブレットな
ど、あらゆるデバイスからTeamsを通じて利用でき、海外出張時など従来システムにアクセスしづらい環境でも、容易に経費精算が行える。

 SCSKでは、PROACTIVEは、AI機能の軸となる経営高度化と業務の効率化・自動化において、常に進化を続けていくと説明。効率化・自動化に関しては、PROACTIVE コンシェルジュに自然言語だけでなく、画像・音声・動画などの直感的なインターフェイスを統合することで、ユーザーが簡単にシステムを利用し、業務効率をさらに高めるソリューションを提供していくとしている。