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ストラトスフィア、MPLS網への対応やAPIなどを強化したSDNプラットフォーム新版

 株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)、株式会社ACCESSと、両社の合弁会社である株式会社ストラトスフィアは7日、2012年10月より提供しているネットワーク仮想化プラットフォーム「Stratosphere SDN Platform」の新版として、「同 1.1」を販売開始すると発表した。2月28日より提供される予定。

 「Stratosphere SDN Platform」は、広域に分散した仮想マシン群を接続するネットワークを、仮想的に構築・制御するソフト。従来から利用されてきたさまざまなネットワーク技術と新しい技術を融合させ、SDN(Software Defined Network)環境を実現している点が特徴という。また、主要な機能がモジュール化されているため、ユーザーのニーズに合わせた柔軟なシステム構成を可能にしている。

 新版では、データセンター間で仮想ネットワークを接続する際に、MPLS網を利用できるようにしたため、MPLSが提供する高度なネットワーク機能をSDNでも利用でき、より広域なネットワーク全体の仮想化を実現するとした。

 また、エンドユーザーおよびサービスプロバイダ向けには、それぞれのニーズに合わせたAPIが提供され、サービスプロバイダが独自サービスを構築可能になる。なお今後予定されている次のバージョンでは、インフラ事業者向けのAPIも追加され、3階層のAPIになるとのことだ。

 加えてCloudStack連携では、従来対応していたNiciraのプラグイン経由での連携に代わり、新版では独自のプラグインが提供されるようになるほか、VXLAN上でのブロードキャストトラフィックによる通信負荷を低減する目的で、IPマルチキャスト方式およびブロードキャスト・エンジンでトラフィック処理の最適化を行う機能が追加された。これにより、エッジオーバーレイ型SDNで課題となる、パフォーマンスの劣化を防げるという。

 このほか、パケットを変換する仮想スイッチの処理について、物理サーバー上で動作させる構成(ビルトイン型)と、サーバーとは別の専用機器上で動作させる構成(セパレート型)のどちらかを選ぶ必要があったが、新版からは混在利用に対応している。

(石井 一志)