トヨタ、ヘルプデスク型サポートサービス「サイオスOSSよろず相談室」を採用
OSS移行によるコスト削減などを実現
サイオステクノロジー株式会社(以下、サイオス)は7日、トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)が、世界13カ国で導入している自動車生産管理システム「ALC(アセンブリー・ライン・コントロール)」の運用にあたって、サイオスのオープンソースソフトウェア(OSS)サポートサービス「サイオスOSSよろず相談室」を本格的に採用したと発表した。
今回、サイオスOSSよろず相談室を本格採用した「ALC」は、世界13カ国の26法人、約40カ所の車両製造・組立工場で、従業員やロボットなどへの生産指示を行うトヨタ生産方式の中核部分である。
トヨタでは長年、商用UNIXやデータベース製品を採用していたが、世界各地の工場で利用するため、導入費用やライセンス費が膨大な金額に膨らんでいたため、生産システムのグローバル化に伴う安定稼働やコスト削減を目的として、2003年から本格的なOSS移行への取り組みを開始した。
その移行によりイニシャルコストの面では課題をクリアできたものの、今度はシステム運用面で、サーバーメーカーから提供されるサポートのライフサイクルが短いことや、安定稼働を優先的に求めるために最新OSSの技術情報への踏み込みが不十分であることなどが依然として課題になっていたという。
そしてこれらの課題を解決するために2011年6月から、ハードウェアメーカーに依存しない一元的なサポートである「サイオスOSSよろず相談室」を試験的に導入。その結果、“なぜ”を繰り返しぶつけるトヨタの問題解決のアプローチ、ステップの踏み方に柔軟に対応可能であり、システム運用におけるコスト削減と、海外子会社へのサポート情報の展開などが強化できたことなどが評価され、今回の本格採用につながったとのこと。