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オラクル、「Oracle Database@Google Cloud」の新しいAI Databaseサービスや提供リージョンの追加などを発表
2025年10月27日 06:00
米Oracle(以下、オラクル)と米Google Cloudは現地時間14日、「Oracle Database@Google Cloud」の機能強化を発表した。この機能強化には、新たなデータベース機能や組み込みAI機能、追加リージョンの提供、新しい「Oracle Database@Google Cloud」向けパートナープログラムの開始が含まれる。
新たなデータベース機能により、顧客はOracle Database@Google Cloudをより多様な方法で利用できる。サービスでは「Oracle Database 19c」「Oracle Database 23ai」「Oracle Real Application Clusters(RAC)」「Oracle Exadata」「Oracle Autonomous Database」など、独自の機能を備えたマルチクラウド環境を提供する。
サービスでは、「Oracle Exadata Database Service on Exascale Infrastructure」の一般提供を開始。高いパフォーマンスの「Oracle Exadata Database Service」を、低コストで利用開始できる。この仮想化展開オプションにより、使いやすさと従量課金制が実現し、企業規模を問わず小規模に開始し、ニーズに応じて迅速かつ容易にExadataのコンピュートやストレージリソースを拡張できるとしている。
「Oracle Base Database Service」の一般提供も開始し、顧客がデータベース管理の簡素化、アプリケーション開発の迅速化、コスト削減を従量課金で実現できるようにする。Oracle Base Database Serviceは、自動化されたライフサイクル管理や、「Oracle APEX」による組み込みのローコード環境、独立してスケーラブルなコンピューティングおよびブロックストレージなど、高度な自動化を提供する。
AI機能では、「Oracle Autonomous AI Lakehouse」の一般提供を開始。オープンソースの「Apache Iceberg」オープンデータ表形式を、「Oracle Database 23ai」「Oracle Exadata」「Oracle Autonomous Database」と組み合わせることで、企業全体でのAI活用や分析を可能にする。また、Google BigQueryやBigLakeなど他のデータプラットフォームとも連携し、Google CloudのGeminiモデルやVertex AIプラットフォームを、データの保存場所を問わず、安全かつ容易に活用できる。
「Oracle Database@Google Cloud」の提供リージョンも拡大し、オーストラリア南東部2(メルボルン)、北米北東部1(モントリオール)、米国中部1(アイオワ)の3つのGoogle Cloudリージョンで利用可能になった。また、ミッションクリティカルなワークロードの災害復旧に備え、米国東部(アッシュバーン)および英国南部(ロンドン)リージョンのサービス容量も拡大した。
さらに今後12カ月以内には、米国南部1(メキシコ)、オーストラリア南東部1(シドニー)、アジア北東部2(大阪)、アジア南部1(ムンバイ)、アジア南部2(デリー)、ヨーロッパ西部8(ミラノ)、ヨーロッパ西部12(トリノ)、北米北東部2(トロント)、南米東部1(サンパウロ)の9つのリージョンの展開を予定する。また、フランクフルト、メルボルン、ミラノでも災害復旧用リージョンを追加し、レジリエンス要件に対応する。
Oracle Database@Google Cloud向けのパートナープログラムでは、Google Cloudやオラクルのパートナー企業が、Google Cloud Marketplaceのプライベートオファーを通じてOracle Database@Google Cloudを購入し、顧客への再販や自社のソリューションへの組み込みを行うことで、マルチクラウドやITモダナイゼーションの取り組みを支援できるようになる。同プログラムは、Google Cloud Partner AdvantageプログラムおよびOracle PartnerNetwork(OPN)の両方に所属するパートナー企業を対象とする。
