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CTC、「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」の伴走型導入支援サービス「Figues Starter」

 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は5日、SAPのクラウドERP「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」(以下、Public Edition)の導入を検討・推進する製造業向けに、導入支援サービス「Figues(フィグ) Starter」を提供開始すると発表した。

 「Figues Starter」は、CTCが「Public Edition」の導入実績とノウハウを基に作成した業務プロセス(スコープアイテム)ごとの業務フローや導入手順書、設定テンプレートなどのドキュメントを提供し、企業の円滑な導入を伴走型で支援するサービスである。

 その対象となる「Public Edition」は、グローバルでの業務プロセスの標準化を実現するクラウドERPで、製造業における部品表(BOM)、生産計画、在庫管理、購買、販売、会計といった幅広い業務領域をカバーしている。しかし、導入には、SAPが定義するFit to Standard方式や、SAPの導入フレームワーク(SAP Activate)の理解が必要になるものの、専門的なガイドラインや成果物には英語を中心に作成されたものも多く、導入が停滞するケースが課題になっているとのこと。

 そこで「Figues Starter」では、CTCが持つこれまでの導入実績とノウハウを生かして、SAP Activateのベストプラクティスをベースにした日本語ドキュメントを提供する。今回CTCは、SAPが提供するスコープアイテムのうち、製造業に特化した156項目を選定し、それぞれにひも付く800以上のドキュメントを整備した。

 提供するドキュメントは、導入全工程をサポートするテンプレートとして位置付け、CTCの技術者が企業ごとの業務に合わせてカスタマイズし、導入のスピードと品質を両立しながら、導入プロジェクトの各フェーズでの伴走支援を行うとのことだ。

 例えば「ディスカバリー(準備)フェーズ」では、製造業特有の業務要件を整理し、日本語で解説した「業務プロセス定義書」を提供。また「エクスプローラー(要件確認)フェーズ」では、SAPの標準機能と自社業務の比較(Fit to Standardワークショップ)を実施し、標準機能との適合状況やギャップをワークショップサマリー(追加要件や機能拡張の一覧)として整理する。

 「リアライズ(構築)フェーズ」では、システム設定内容を記述したソリューション設定書(最終的に導入する機能群を確定するプロジェクトスコープの定義など)を日本語で作成するとともに、製造業務に即したテストスクリプトを整備し、ユーザーテストや教育の方針やシナリオなどの作成を支援するとしている。