ニュース

CTC、「SAP S/4HANA Cloud」を中心とした基幹システムと他のシステムの連携や運用管理を実現する「Figues」を提供

 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は12日、自社業務に合わせて基幹システムを最適化するソリューション「Figues(フィグ)」の提供を開始した。

 Figuesは、ERPソリューション「SAP S/4HANA Cloud」を中心とした基幹システムと、他のシステムとの連携や効率的な運用管理を実現するサービス群。

 CTCでは、基幹システムを導入する際には、多くの企業で自社の業務に合わせて追加機能の開発(アドオン開発)を行っているが、アドオン開発を行った場合には、システムの複雑化に伴い管理工数やバージョンアップ時の作業量も増加し、障害やセキュリティのリスクも発生すると説明。

 Figuesは、基幹システム自体には手を加えずに、他システムとの連携やユーザーインターフェイスの統合・変更、機能改修、サービスの見える化による運用負荷の軽減などを実現するため、基幹システムを最新のバージョンに保つことができ、クラウドの利点を有効活用し、DXの推進にもつながるとしている。また、導入支援から継続的な改善、運用までをトータルでカバーし、部署ごとにあるシステムとの連携も容易になるため、企業内データの有効活用も図れるとしている。

 Figuesソリューションの一つで、人事や業務ワークフローなどとの統合を可能にする「APIゲートウェイ」では、SAP提供のプラットフォーム上にあるデータやアプリケーションを用いて、自社が利用する他のシステムと基幹システムとの連携を容易に実現する。

 ユーザーインターフェイスの統合や変更を可能にする「UI/UXソリューション」は、複数のSaaSをまとめたポータルサイトの作成ツールや、モバイルデバイス対応および画面統合を、ローコードおよびノーコードで実現できるツールにより、自社業務に適したユーザーインターフェイスを用意できる。また、操作ガイダンスやシングルサインオンに対応するメニューも備え、ユーザーの利用をサポートする。

 さらに、セキュリティの対応を含めた継続的な開発ができるツールを用いて、少ないコーディングで機能開発を可能にする「内製化支援サービス」や、マルチクラウド環境に対応したアプリケーションパフォーマンス管理やリモート運用を行う「運用保守サービス」も提供する。

 CTCでは、SAP ERPを既に利用している、または導入を検討している顧客向けにFiguesを提供し、3年で10億円の売り上げを目指す。