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CTC、AIを利用しシステム開発における要件定義を支援する「Acsim」を提供開始

 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は24日、株式会社ROUTE06とパートナー契約を締結し、同社のAI要件定義ソリューション「Acsim(アクシム)」を提供開始すると発表した。業務フローの作成・分析から、アプリケーション画面のプロトタイプ作成、基本設計書、稟議(りんぎ)書などのドキュメント作成までトータルで支援でき、上流工程の設計品質の向上と意思決定の迅速化に貢献するという。

Acsimの概要

 Acsimは、システム開発における要件定義プロセスをAIによって構造化・標準化し、プロトタイプやドキュメント作成までを一気通貫で支援するソリューション。企業固有のナレッジや意思決定基準をAIに学習させることで、「自社らしい要件定義」を再現可能にし、属人性の排除と効率化を両立させている点が特徴という。

 要件定義に必要な業務フローは、システムユーザーへのヒアリング議事録 Excelなどで作成した図から自動生成可能。業務フローを構造化して分析し、ボトルネックを特定したうえで、AIエージェントが改善案を提案する。また、要件に即した画面や機能のプロトタイプも短時間で自動生成でき、関係者間での早期の合意形成を促進するとともに、認識の相違による手戻りを軽減するとのこと。

 加えて、業務フロー、ユースケース、画面一覧、機能一覧など、要件定義に必要な基本設計書を自動作成することで、ドキュメント整備の工数を大幅に削減できる点も特徴。コスト削減効果や業務効率化などの定量指標を算出して、定性的な背景情報と組み合わせ、開発投資判断に必要な稟議資料も自動で作成する。

 なお、CTCとROUTE06は、今回のパートナー契約を機に、企業の上流工程およびアプリケーション開発プロセスの高度化を継続的に支援するとのこと。今後は、より多様な開発プラットフォームや周辺ソリューションとの連携を進め、企業のDX推進を一層支援するとした。

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