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ゲットワークス、エッジコンピューティング/AI向けの小型コンテナデータセンターを開発
2025年6月10日 13:20
株式会社ゲットワークスは9日、エッジコンピューティング、エッジAI向けのコンテナデータセンターを発表した。
発表したのは、10ftタイプと12ftタイプのコンテナデータセンターで、どちらも設置場所を選ばないコンパクトな仕様でありながら、高密度のGPUサーバーを稼働でき、生成AIの推論用の計算ノード向けに設計されている。
サーバー以外の設備として、衛星インターネット(Starlink)、GPSタイムサーバー、リモートブレーカシステム(独自開発)、コンテナデータセンターの遠隔統合管理システム(開発中)などを搭載し、冗長性・信頼性・安定性を重視したエッジコンピューティング向けのコンテナデータセンターを実現。今後は、災害や有事の対策として、より堅牢かつセキュアなタイプも提供予定としている。
ゲットワークスでは、近年、AIサービスは多くのIoTデバイスやカメラなどのさまざまな機器に搭載され、エッジ(周縁)での大量データ収集・および計算処理の需要が増えていると説明。
IoTデバイスなどが取得したデータを、ネットワークを介してクラウドで集約・処理すると、「リアルタイムかつハイレスポンスなデータ処理が困難」「処理データのすべてがクラウドを経由するためセキュリティリスクの増加」といった、企業や顧客の不安があり、エッジコンピューティングは、そうした課題を解決する手段としてさまざまな領域で幅広く活用されており、現在その必要性は急速に高まってきているという。
ゲットワークスでは、これまでもコンテナデータセンターをエッジコンピューティング向けとして取り扱ってきたが、サーバーの液冷化による高密度のサーバー構成が可能となったことや、ワットビット連携に伴うデータセンター分散化の観点から、これまでメインで取り扱ってきた20ftコンテナよりもさらにコンパクトで設置場所を選ばない、10ft、12ftのコンテナに注目。最新のエッジAI、エッジコンピューティング向けコンテナデータセンターとして開発を進めた。
コンパクトな見た目でありながら、NVIDIAのBlackwellプラットフォームのB200を搭載したサーバーや、Grace BlackwellプラットフォームのGB200 NVL72など、最新液冷サーバーの稼働にも対応。受注から納入までは1カ月と短納期で、すぐにエッジAI向けのサーバー稼働環境を導入したいという要件にも対応できるとしている。
また、ファシリティだけではなく、各種最新GPUサーバーをパッケージした製品の提供も可能で、AIサービスを展開する各企業への迅速な開発基盤、サーバー稼働環境の導入をサポートし、国内のIT基盤拡充への貢献を目指すとしている。
ゲットワークスでは、6月11日~13日に幕張メッセで開催される「Interop Tokyo 2025」で、エッジAI向けコンテナデータセンター(12ft)と通常の20ftコンテナデータセンターの実機を展示する。