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LinuxCon + CloudOpen 2015レポート、最新のOSS動向などを解説

Docker+LinuxがOSの未来?

クラウドネイティブアプリケーションに求められるもの

Chip Childers氏(Cloud Foundry Foundation)

 2番目のキーノートセッションとしては、PaaS基盤ソフトを開発するCloud Foundry FoundationのChip Childers氏が登壇。クラウドネイティブアプリケーションへの時代の変化と、そのためのDevOpsやマイクロサービスといった開発側の変化について語った。

 Childers氏は、現代のビジネスではかつて言われていた「持続的競争優位」の戦略が不可能になり、「持続的イノベーション(Continuous Innovation)」が必要だと説明。特にモバイルのパワーがビジネスを変えていると語った。

 これにより、ソフトのライフサイクルがとても短くなり、いまあるソフトが2年後にはもうない、といったことにもなる。そのために、開発や運用においても、コンテナーや自動化、クラスター管理など、新しいツールや手法が登場してきている。

 「しかし組織では、単体の技術ではなく、自社のビジネスに合ったスタック(一連の技術の積み重なったもの)を必要としている。これは大変なことだ」とChilders氏は言い、「Cloud Foundryがやろうとしているのは、まさに下から上までハーモナイズされた、クラウドネイティブアプリケーションのプラットフォームだ」と語った。

 また、アプリケーションの構造も、モノリシック(一枚岩)なものから、機能ごとに分かれた「マイクロサービス」に移りつつあり、迅速なデプロイやDevOps(開発と運用とのスムーズな連携)が求められているとChilders氏は主張する。

 氏は「こうしたクラウドネイティブアプリケーションのコンセプトをCloud Foundryが解決する」と説明。「Cloud Foundryはもはや一般名詞であり、Cloud Foundryが継続的イノベーションの場所となる。『レンガを積んでいる』『壁を作っている』のではなく『大聖堂を作っている』と言えるものだ」と述べた。

「組織では自社のビジネスに合ったスタックを必要としている」
「アプリケーションの構造がモノリシックからマイクロサービスへ」
「開発と運用をスムーズにつなげる」
「Cloud Foundryが継続的イノベーションの場所となる」

(高橋 正和)