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NEC、ドライブレコーダーの映像を用いてインフラ設備の予防保全を行うAIサービス「くるみえ for Lifeline」
2025年3月26日 09:00
日本電気株式会社(以下、NEC)は25日、ドライブレコーダーを活用した設備メンテナンス支援サービス「くるみえ for Lifeline」を、電力事業者向けに提供開始したと発表した。ドライブレコーダーで記録した映像をクラウド上のAIで分析することにより、インフラ設備の設計工事や巡視・点検業務の高度化とリスク予測を行えるという。
「くるみえ for Lifeline」は、ドライブレコーダーを用いて電力事業者の設備メンテナンスを支援するサービス。インフラ設備の巡視・点検車両等にドライブレコーダーを装着し、それが記録した電柱と樹木の映像をクラウド上のAIで分析することにより、樹木と電柱の接触による停電事故のリスクを自動判定し、点検が必要な箇所を地図上に表示してくれるという。
このため電力事業者は、接触リスクの高い危険箇所を早期に特定し、停電事故のリスクを低減するため樹木を伐採するなどの予防保全を適切に行えるとのこと。
また、ドライブレコーダーで取得した走行映像からAIが電柱を検出して、電柱情報のデータを蓄積する仕組みを搭載する。蓄積された電柱情報は地図上にピンで表示され、Webブラウザから最新の画像を確認可能。これにより、工事設計に伴う移動工数を削減できるほか、設備についての異常連絡や問い合わせにも迅速に対応できるとした。さらに、過去にさかのぼって電柱周辺の状況変化を確認することも可能だ。
NECでは今後、機能強化を進めるとともに、水道、ガス、通信など、電力以外のインフラ設備への対応も予定している。