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ブレインパッド、生成AIにより感覚的な言葉による検索を可能にする「Rtoaster GenAI」α版を提供

 株式会社ブレインパッドは10日、生成AI(LLM)とブレインパッドのレコメンド技術を融合した新製品「Rtoaster GenAI」のα版提供開始を発表した。正式版は2025年以降の発表を予定す。

 Rtoaster GenAIは、感覚的な言葉による検索を可能にする機能を提供する製品。「優雅な休日を過ごすためのアイテム」「木目で温かみのあるもの」といった、感覚的な言葉を用いた検索でも、ユーザーの要望に沿った情報を表示できる。

 ユーザーは“うまく単語を使用しないと希望どおりの検索結果が表示されない”といった、従来のキーワード検索から解放され、より自然な言葉やフレーズで情報を検索できるようになると説明。高精度なレコメンドエンジンが、ユーザーの興味関心に基づいた商品や情報を検索結果として提案することで、企業はWebサイトを通じた顧客満足度や収益の向上が期待できるとしている。

 Rtoaster GenAIには、Google Cloudの最新生成AI「Gemini 1.5 Pro」を搭載。Gemini 1.5 Proは、200万トークンの膨大なコンテキストウィンドウ(モデルが一度に考慮できるトークンの最大数)や、画像・動画・音声などを認識できるマルチモーダルAIを備え、高度な言語理解能力と生成能力を提供する。これによりRtoaster GenAIでは、高精度なキャプションの生成や、ユーザー一人ひとりに最適な商品レコメンドを可能とする。

 ユースケースとして、ECサイトでは、ユーザーの検索の意図を正確に捉え、最適な商品をレコメンドすることで、購入率向上に貢献。メディアやコンテンツマーケティングでは、ユーザーの興味関心に基づいた記事やコンテンツを提案し、エンゲージメントを高める。また、社内ポータルやイントラネットでは、社内の情報検索の精度を向上させ、業務の生産性を向上させるとしている。

 Rtoaster GenAIは、見出しやカテゴリーをAIで自動生成でき、季節感や商品特性などに合わせた訴求を実現する。ユーザーの入力した言葉やフレーズに対して複数の見出しを自動生成し、関連性の高いアイテムを推薦する。

 ユーザーによる自由な検索ワードや長文のフレーズを検索ログとして収集し、マーチャンダイジングに活用できるデータの蓄積も可能。Webサイトへの実装作業は、ヘッダー・フッターの準備とJavaScriptの挿入のみで行える。