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Pendoの新カントリーマネージャーが会見、国内の支援体制を「200%以上強化する」
2024年2月21日 11:58
Pendo.io Japan株式会社は20日、新戦略記者発表会を開催し、1月に同社のカントリーマネージャーに就任した花尾和成氏が、今後の日本での取り組みについて説明した。
米国ノースカロライナ州で2013年に創業されたPendo.ioは、ソフトウェアの利用状況を把握して分析、改善し、ユーザー体験の向上を目指すプラットフォームを提供している。グローバルでの顧客数は無料版も含め1万社で、月間エンドユーザー数は8億人におよぶ。同社の拠点は、米国の3拠点を含め世界8拠点で、アジアにおける拠点は2020年に開設した日本法人のみだ。
花尾氏は、「日本法人での私のミッションは、ビジネスの基盤を確立すること。過去3年間の国内ビジネスをさらに成長させるため、体制を強化し、新規顧客基盤を構築し、パートナーエコシステムを整備していく」と述べた。
まず花尾氏は、攻めのITと守りのITの視点から、日本市場の現状について、「攻めのITにおいては、デジタル化があらゆる業界で加速しており、その状況に追随するにはUXの向上が必須となっている。守りのITにおいては、人的リソースをはじめ資源が限られている中で、投資判断の基準を設ける必要性が高まっている」と語る。
その対策となるのが、「攻めのITに対しては、内製化を含めた開発体制を整え、アジャイルなどによる開発手法を確立すること。守りのITに対しては、ソフトウェアの利用状況を見える化することだ」と花尾氏は述べ、これらの分野でPendoが貢献できるとした。
ここで花尾氏は、企業に勤める従業員の37%が、業務で覚えなければならないデジタルツールが多すぎると考えているといった調査データや、iPhoneなどの使いやすいデジタルツールが普及したことで、ユーザーがシステムに求めるUXの期待値も高まっていることなどを紹介。「UXの改善は、差別化の材料になる。特に日本では、UX改善への取り組みが米国と比較して圧倒的に少ない。つまり、国内で先行してUX改善に取り組むことで、他社と差別化できる」とした。
Pendoのソリューションでは、まずアプリケーションの利用状況を収集して可視化し、データを分析する。その結果を基に、システムの課題を特定し、それがビジネスに与えるインパクトを把握、課題の優先順位付けを行う。そこからアプリケーション内にガイドを設置し、改善策を提案する。このサイクルを回すことで、UXの最適化を実現するという。
特に、Pendoはアジャイル開発と親和性が高いことから、花尾氏は「アジャイル開発サービスを提供している企業や、それによって内製化チームを持っているような企業をターゲットにしたい」と語る。Pendoが収集する定量データと定性データにより、開発したアプリケーションの課題と改善点を明確にすることで、BizDevOpsを回し続ける原動力となるためだとしている。
パートナーエコシステムも継続的に拡大する。すでに初期段階からパートナーシップを組んでいる3社に加え、新たなパートナーのリクルーティング体制も整えているという。「エンタープライズにおけるアプリケーション開発を得意とするリセラーを積極的に採用し、パートナーと協業してエンタープライズ戦略を進める」と花尾氏。また、グローバルではGoogleとも提携していることから、「Google Cloud Platformのマーケットプレイスも新たなチャネルとして日本市場に向け展開していきたい」としている。
もちろん、Pendoの営業やSE、カスタマーサクセスなどによる支援体制も「200%以上強化する」と花尾氏。注力する領域としては、金融、流通・小売、製造、通信を挙げた。
発表会では、Pendo.io 創業者 兼 最高経営責任者のトッド・オルソン(Todd Olson)氏も登壇。日本へのコミットメントについて、「日本にはデータセンターを開設し、すべてのデータが日本国内にとどまるようにしている。私もCEOとして四半期ごとに来日しているほか、東京に専任のローカライゼーション担当者を置いている」と述べ、日本が重要な市場であることを示した。