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Pendo、新ソリューションで「顧客のニーズを正確に把握、より効果的なアプローチが可能に」と同社CTO
2024年11月1日 06:00
Pendo.io Japan株式会社は10月30日、同社が提供するプラットフォーム「Pendo One」の新ソリューションとなる「Pendoリッスン」および「Pendoオーケストレート」について説明会を開催した。これらの新機能は、Pendoが10月に開催した年次イベント「Pendomonium」にて発表したものだ。
Pendo Oneは、顧客視点で製品を改善できるよう支援するカスタマイズ可能な統合プラットフォーム。米Pendo.io 最高技術責任者のエリック・トローン(Erik Troan)氏は、Pendo Oneによってプロダクトの分析が可能になるほか、ユーザーからのフィードバックを定性的および定量的に収集することができ、AIで顧客の行動に関するインサイトを得られるとしている。
Pendoリッスンは、AIによるフィードバック分析機能だ。顧客のフィードバックを収集して一元管理し、優先的に取り組むべきことなど実践的なアウトプットを提供するという。
このPendoリッスンが、7月に買収したZelta AIの技術によって強化された。「ZendeskやSalesforce、Zoomなど、さまざまなチャネルからのフィードバックを一元管理し、AIを活用したインサイトが得られるようになった」と、トローン氏は買収の効果を強調。これらのデータと、Pendoプラットフォームで収集したユーザーフィードバックや行動分析と組み合わせることで、製品に対する顧客の感情やニーズをより正確に把握し、顧客が真に求めている製品を開発できるようになるという。
一方のPendoオーケストレートは、Pendoが長年培ってきたアナリティクス技術を基に、顧客に対して最適なメッセージを最適なタイミングで配信する。ユーザーの行動履歴や属性に基づいて、アプリ内でのメッセージやメールなど、複数のチャネルを組み合わせてパーソナライズされたキャンペーンを展開、顧客エンゲージメントを最大化するというもので、「しばらくプロダクトを使っていないユーザーや新規ユーザーに対しても、効果的なアプローチが可能だ」とトローン氏は語る。
Pendoオーケストレートは現在ベータ版として展開中だが、すでに200社を超える企業が導入しているという。具体的な機能としては、メール作成ツールや、AIを活用してコーディング不要でアプリ内ガイドなどを作成しローカライズするビジュアルデザイナー機能、ユーザーの行動パターンやPendoのAIによるインサイトに基づいてメッセージを自動配信する機能、メッセージの効果や定着率、継続率など成果の進捗を追跡する分析機能などがある。
また、ジャーニービルダーとして、PendoのAIセグメント機能を活用し最適なユーザーを特定するほか、複数チャネルのメッセージをひとつのフローに集約して管理し、配信スケジュールを設定する機能も備わっている。近日中には、インテグレーション機能として、HubspotやMarketoなどのマーケティングオートメーションツールと連携する予定だ。
トローン氏は、今後の予定について、「フィーチャーフラグや実験などにより、一部の顧客に新機能をリリースし、異なるバージョンの機能を試してもらうことで、最も効果的な機能を見極めたい。これにより、データ駆動型のパーソナライゼーションに向けた未来へとつながる」と話す。
また、今後AIエージェントの重要性がさらに高まっていくことから、「アプリケーションの利用状況に関するデータや、Zendeskなどのツールから得られる情報を活用し、顧客が自社製品用のAIエージェントを開発するためのサポートをPendoが提供する。また、プロダクトマネージャー向けの支援エージェントも提供することで、より効果的な製品開発とユーザー体験の向上を実現していく」とした。